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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
5章 幻の惑星、ジ・アース!

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未知解明!惑星の中心へ! 

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



 ベッドの上で、俺はチップの解放条件であるクイズに答えた。


 すると、アップデートされたチップの機能が解放され、ある知識と、ある力を手に入れた。


 それにより、ルリさんが俺にやってほしいことも大体は理解した。


 母の『仮説が正しければ、どうせまたすぐに会うことになるから。頼むわよ?』という発言の意図もなんとなく分かった。


 ただ、多少分かったところで、まだまだ説明不足は否めない。


 俺が分かっているのは、俺の母とルリさんがグルになって、なぜかこの宇宙に存在しない「地球」を探しているということ。


 そして、その目的のために、地球に生きていた知識のある俺の存在が必要不可欠ということも、なんとなく想像がつく。


 だけど…


「正直、もう俺は前世とか地球のこととか、どうでもいいんだけどな」


 気にならないと言いきってしまうと嘘になるが……今の俺には、もっと優先してやりたいことがある。


「最近の俺、とにかく成長したくてたまらないんだよね」


――強くなりたい。成長したい。変わりたい。


 自分でもびっくりするぐらい、そういう欲が強い。ハッセンさんは『心も身体も成長期』と言っていたが、その言葉がものすごくしっくりくるのだ。


「でも、母の頼むわよって言葉、あれはどう考えても『なるべく早く呼び出しなさい』って意味だよなあ…」


 うーん……正直、めんどくさい。というか、とにかく眠い。


 まあ、グチグチ言ってても仕方ないし……さて、やるか。



 まず、新しく覚えた技術で、俺とあの二人の偽装工作も遠隔から行って……よし。これで俺たちは誰から見ても寝ているようにしか見えなくなるはずだ。


 そして、えっと……集合の合言葉はたしか…


 うっわ。厨二病くせえ。これ言うの恥ずかしいな。まあ、言うしかないから言うけど…


「我に選ばれし(クルー)よ。会合せよ。零地点(ゼロサンクチュアリ)へ!」


【合言葉を承認しました。次元跳躍(ワープジャンプ)を開始します】



――そうして俺の合図とともに、俺と俺の母とルリさんは、この惑星の中心の謎の空洞にある、隠された操縦席(コックピット)に集結したのだった。


 惑星の中心に、指定した人物をワープさせる――これが、俺が新たに覚えた技術の一つだ。


 本来なら、SCエネルギーを使った人間のワープは固く禁じられている。そもそも普通は、試みたって成功しないはずだ。


 だが、この次元跳躍とやらは、どうやらその枠外にあるらしい。


 もし本当にSCエネルギーで強引にワープさせたなら、監視システムが即座に検知して警報が鳴り響く。


 だが、今のところ静かなまま――つまり、ワープ認定されていないということだ。


 まあ当然だ。俺が使っているのはSCエネルギーじゃない。“Eエネルギー”とかいう聞き慣れない代物だからな。


 …使っている俺が言うのもなんだが、俺はEエネルギーのことを、名前しか知らない。そんな正体不明のエネルギーを使っているが、大丈夫なんだろうか?



「ほい。ふぁ~あ。えっと、これでいいんだよね」


 俺は大きくあくびをしながら、次元跳躍(ワープジャンプ)とやらでやってきた二人にそう言う。


「ばっちりよ!流石は息子ね!しっかり意図が伝わっていて嬉しいわ!」


「わあーい!やっとここまで来た!ヒノキくん。ありがとね♡」


「あ、ルリさんはまだそのあざとい感じで行くことにしたんですね」


「だってぇ~こういう自分も好きって気づいたんだもん!ダメかなあ?」


「いいと思いますよ?」


 さて、この様に軽く挨拶したところで、俺は目をこすりながら軽くこの場を見渡す。


 この場所はとてもシンプル。六畳くらいの空間で、飛行機のコックピットみたいな感じだ。大きなモニターがあって、ごちゃごちゃした操縦するための機械があって……みたいなやつ。


 ただ、これはいわゆるデザイン的なもので、ただの雰囲気作りのためのものだ。本当の操縦席は、ここではない。


 あの操縦席にはめ込んでいるパソコンのキーボードと、マウスでここを操縦するのだ。チップがアップデートされた俺には、不思議とそれが分かる。


 …パソコン、懐かしいなあ。前世ぶりに見たわ。


「ふあ~あ」


 さっきからあくびが止まらない。やっぱ眠い。


 偽装工作の設定がこの時間に固定されていたので、この三人のスケジュールの都合上、この時間くらいにしか集まれないというのはなんとなく察しているけど……それでも、健康優良児にあまり夜ふかしさせないで欲しいわ。


「さて、息子もおねむだし、私が作った偽装工作にも五分という時間制限がある。だから、息子に私たちがやってきたことをさっさと説明しちゃいましょう」


「そうね~。さて、何から話しましょうか」


 って、聞き流しそうになったが、偽装工作は母が作ったシステムなのかよ……それはなんというか……ダメだ。眠くて思考がまとまらない。


 仕方ない。なるべく積極的にこの話し合いに参加して、少しでも眠気を誤魔化そう。


「じゃあさ。一つ聞きたいことがあるんだけど…」


 俺は間を置かず、率先して聞きたいことを口にした。


「この惑星フルールが、『惑星型宇宙船』っていうのは、どういうこと?」



――そう。どうもこの惑星は、驚くことに「宇宙船」らしく、ルリさんによって、俺はこの船の「船長」にさせられてしまったのだ。


 俺から「船長」というワードを聞くと、母とルリさんは「仮説は正しかったわ!」などと言いながら、抱き合って大喜びしだした。


 …え?なにこの反応?何が起こるかよく分からずに、俺を巻き込んだの?


 おいおい……検証くらいしっかりしておいてくれよ…


「ヒノキ。もう一度聞くけど、ここは宇宙船で、あなたが船長になったってことで間違いないのよね?」


 母が俺に再確認した。どうも、それがなにか二人にとって大事なことらしい。


「うん。そう言ってるじゃん。そもそもここに二人を次元跳躍させられたのは、船長権限だし。でも、この使っているエネルギーが未知のものすぎて、本当にやって良いのか怖かったんだからな。あ、あと、エネルギーの兼ね合いで、一週間に一回くらいしか招集できないっぽいよ」

 

 俺がそう言うと、俺をほったらかして母とルリさんが議論をしだした。


「あらら、今後は毎晩集まろうと思っていたんだが、それはダメなのね。それに、船長としての全ての知識がインプットされているわけではない?ここから導き出せる結論は――」


「この様子だと、どうもルリたちの作ったチップへのアップデートシステムは、完璧じゃなかったみたいね~。危険性の排除のため、未知のプログラムをギリギリまで削ったからかしら~?」


「まあでも、確実に一歩前進はしてるわ。これからもめげずに頑張りましょう」


 あんまり二人だけで勝手にやってると、寝ちゃうぞ?いいのか?


「ねえ。そろそろ説明してもらっても良い?色々訳分からないんだけど…」


「この惑星がなぜ宇宙船かってことかよね。じゃあルリさん。息子に説明をしてあげて。ここなら誰からも会話は聞かれないはずだしね。私はこの場所を調べておくわね」


「りょうかーい♡」


 それから、ルリさんは説明を始めた。


「ヒノキくんもチップのアップデートで入ってきた知識のおかげでもう分かっていると思うけど、この場所、フルールの核は、宇宙船のコックピットになっているの」


「まさかこの惑星が宇宙船だったなんてなあ…」


 正直、今でも少し信じがたい。


「ね~。ルリも最近までまさかここが宇宙船だとは思わなかったんだけど、協力者のヒイラさんが、ヒノキ君にしか見えない『惑星の空洞』というワードを聞いて、そう仮説を立てたのよ。ほんと、ヒイラさんは優秀で助かるわ~」


「まあ、私は天才アンドロイド研究者だからな!その程度造作もない!」


 へぇ……俺の母親って優秀だったんだ。というか、母ってアンドロイド研究者だったんだ。俺はプライベートの母の姿しか知らないからなあ…


 …なんか、母の仕事面での一面を知れて、ちょっと嬉しい。


「でね。とりあえず結論から言ってしまうと、この惑星はおそらく、私と夫の願いによって、偶然作られてしまったものなのよ~。だから、ごめんね。ヒノキくんの彼女にはなれないんだ♡でも、ヒノキくんは特別枠だよっ!」


 こんな時でも、しっかりあざといルリさん。


 というか、偶然“作られた”って言った!?


 …えっ?今しれっと夫って言った?


 アンドロイドなのに、夫!?なにそれ!?


「あ、そうそう。ヨヒラちゃんはルリと夫との間にできた特殊な子だから、もっと愛してあげてね。でね――」

 

 えっ、えっ……特殊な子?


 ちょっと!?色々頭が追いつかないんだが!?



次回予告:難しい話やめろよ!

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