シェフィーネの容体
朝、学園からシェフィーネ王女が熱を出したと言う連絡を聞き俺達は馬車を走らせて学園へと急ぎ向かうのだった。
「シェフィーネ、大丈夫か!?」
シルが部屋を開けてベッドに寝ているシェフィーネ王女の元へ向かう。
「シル姉様」
「学園から連絡をもらって来たんだ、熱が出てる事に気づかなかったのか?」
「ん、そう言えば朝起きたらやけに身体が重く感じて座っていてもボーっとしていてエド様の話もよく聞こえなかったような気がする」
「何でそれで気づかないんだ」
シルは頭に手を当てて言う。
確かに何で気づかないんだと思うな。
「まあまあ、シルフィスタ姫、まずはシェフィーネ姫の体温を測るのじゃ」
そう言うのは一緒に来てもらったカホさんである。
「ああ、そうだったな」
「ほれ、シェフィーネ姫、これを口にくわえるのじゃ」
「ん、わかった」
カホさんが何かの道具を出すとシェフィーネ王女はそれを口にくわえる。
「ところで、何でカホさんがいるんだ?」
エドウィンの問いに俺は答える。
「ああ、うちに連絡が来た時にちょうどカホさんが来てたからさ、シルと一緒に来てもらったんだよ、何て言うかさ、カホさんってこういう時なんか頼りになりそうな気がするからさ」
「そうか、それで口にくわえてるあれは何だ?」
「ああ、あれは体温を測る魔道具だよ」
「体温を測る?」
「ああ、俺が生まれる前から生み出された魔道具でさ、口にくわえると現在の体温、つまり身体の温度がどれくらいなのか数字で表れるそうなんだ、数字が35か36なら普通に元気な状態で37か38とかだと風邪とかの体調不良な状態で39か40だと危険な状態だと言う事を示すんだ、特に40を超えたら命に関わる危険な状態なんだ」
「凄い魔道具だな」
「ああ、これを生み出した人の父親が顔色が悪かったのに本人は大丈夫だと言って仕事に行ったが仕事中に倒れてそのまま亡くなってしまったそうなんだ、その時に本人が大丈夫だと言っても身体がそうじゃないって事がある、自己判断を誤って家族を失ってしまう人を出さないようにこの体温を測る魔道具を作ったんだ、それでたくさんの人で試した結果、さっき言った数字が今の体調具合を表わす証明となったんだ、この魔道具の正確性は確かなもので家庭でも子供の状態がわかって助かってるし、特に医者達から好評をもらってるんだ」
「医者から? 何故だ?」
「ただ熱が出たからってその状態がどれくらいなのかわからないと軽い症状用の薬を与えれば良いのか、重い症状用の薬を与えれば良いのか判断に迷う事があるんだよ、軽い症状なのに重い症状用の薬を与えてしまったり重いのに軽い症状用の薬を与えてしまったら大変だろ?」
「ああ、そうだな」
「そこで、この体温がわかる魔道具があれば今患者がどんな状態なのかわかるし、その数値によって医者も間違えずに薬を出す事ができる、一般に販売されているから子供が体調を崩した時に体温を測れば親も医者に連れて行くべきかどうか判断できて休ませるべきかどうかもわかる、この魔道具は医療の助けになってるんだ」
「なるほど」
そして魔道具から音が鳴る。
体温を測り終えた時に出る音だ。
カホさんは魔道具を見る。
「ふむ、37.8、シェフィーネ姫の容体は、風邪じゃな」
魔道具に表示された数字を見てそうカホさんは言うのだった。
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本日二話目の投稿です。
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