クリームシチュー、実食
家に帰るとちょうど夕飯の時間だったので俺達はジョルジュに買って来た黒パンを渡して食事の席に着くのだった。
「ん? この白いのは何だ?」
「クリームシチューと言う料理でございます、シェフィーネ王女の描いた絵を解読したらできました、失われたもの図鑑にも載っていたので間違いないかと」
親父の問いにジョルジュが答える。
「ほお、シェフィーネ王女の描いた絵からか、それで、出すって事は旨かったって事だな?」
「はい、それはもう」
「そうか、じゃあ早速食べようじゃないか!!」
親父の言葉で俺達はクリームシチューを食べるのだった。
あ、ちなみにシルフィスタは今日は陛下達と一緒に食事をしているからいないぞ。
「む、これは、旨いな」
クリームシチューを口にした親父が言う。
「本当ね、白くてトロっとしていて初めての食感だけど、嫌じゃないしまろやかで美味しいわね」
母さんもクリームシチューを絶賛する。
「とっても美味しいのです」
妹のアニスもそう言ってクリームシチューを次々と食べていく。
子供のアニスが旨いと言うのならこれは子供達も喜ぶ料理だろう。
まあ、口にした時にそんな確信はあったんだよな。
「それで気になったのだが、何故黒パンがここにあるのだ?」
「はい、このクリームシチューですが、失われたもの図鑑にはパンにつけて食べると良いと書いてありまして、実際白パンにつけて食べてみたところ、それはもう美味しゅうございました、クリームシチューにつけた事で白パンがさらに柔らかくなっておりましたので、そこでシオンが硬い黒パンでもクリームシチューにつければある程度柔らかくなって食べやすくなって美味しいのではないのかと申しましたので、それなら実際に試してみようかと思いケイネス様とエドウィン様が近くの村のパン屋で買って来たのです」
「なるほど、そう言う事か、しかし黒パンか、昔食べた事があるが物凄く硬かった思い出があるな」
親父は黒パンを一つ手に取りちぎってみる。
「ふむ、昔に比べると少しは柔らかくなったがそれでも硬いな」
そう言って親父はちぎった黒パンを口に放って食べる。
今の黒パンが少しは柔らかくなってるって、昔の黒パンどんだけ硬かったんだよ。
「この硬い黒パンをこれにつけて食べるんだな?」
親父は黒パンをクリームシチューにつける。
結構豪快につけたな。
「ん!?」
クリームシチューをつけた黒パンを食べた親父は目を見開く。
どうした!?
「旨い、凄く旨いぞ!!」
そう言って親父は黒パンをちぎって再びクリームシチューにつけて食べる。
俺も黒パンをちぎってクリームシチューにつけて食べてみる事にした。
「あ、本当だ、旨い」
外側はまだ硬いが中はクリームシチューのおかげでかなり柔らかくなって食べやすくなっていた。
俺と親父が旨いと言ったので他の皆もそれぞれ黒パンにクリームシチューをつけて食べるのだった。
「あら、確かに美味しいけど、私にはやっぱり黒パンは硬すぎるわね」
「顎が痛くなりそうです、美味しいのに」
どうやら母さんとアニスにはクリームシチューをつけて食べても黒パンは硬すぎたようだ。
他の女性陣も同じような事を思っていたようで男性陣は黒パンを女性陣は白パンをそれぞれクリームシチューにつけて食べるのだった。
クリームシチューなら黒パンを食べても良いかもしれないな。
外の硬さと中の柔らかさの食感が結構くせになりそうだ。
クリームシチューは大絶賛となり文句なしで我が家の新メニューに加わるのだった。
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