クレープ作り
「あったぞ、シェフィーネの描いたクレープの絵」
クレープの作り方を見るためにシェフィーネ王女の描いた絵からクレープの絵を見つける。
「確かにクレープの絵に見えるな」
「早速作ろうじゃないか、材料を用意しよう」
俺達は材料を用意する。
「砂糖に薄力粉だな」
「ミルクと卵ですね」
「バターと塩も用意したわよ」
「フライパンで焼くための油も用意しました」
「ありがとう、それじゃ始めるぞ」
シルはまずは卵をかき混ぜてバターを熱して溶かす。
この状態にしてから混ぜるようだ。
それから薄力粉にかき混ぜた卵と砂糖と塩、そしてミルクを入れて混ぜながら残りのミルクを少しずつ入れながらしっかりと混ぜていく。
そして溶かしたバターを入れながら混ぜていき、混ぜ終えたら冷蔵庫に入れる。
どうやら三十分ほど冷蔵庫で冷やすようだ。
「三十分ほど待つが、その間にフルーツやクリームやチョコレートソースを用意しておこうか」
「わかった」
俺達はフルーツとクリームとチョコレートソースを用意する。
「ところでエドウィンの様子はどうだ? 少しはマシになったか?」
「エドウィン様ですか、最初に比べればマシになったと思います、最初に比べれば」
「そうねぇ、初日のあの酷さに比べたら少しはマシになったと思うわね」
「それでも、まだまだクソザコ体力に変わりはありませんね」
ルート、ユーリ、レティが答える。
「クソザコ体力なのは変わりないか」
「はい、まだまだクソザコ体力と言えますね、そういきなり強くはなれませんよ」
「確かに、ケイネス様やシルフィスタ王女のような高い才能はエドウィン様にはないですからね」
「私はそんなに才能があったのか?」
「はい、恐ろしいほど才能がありました」
シルの問いにルートはハッキリと答える。
「あら、もしかしてシルフィスタ王女自覚なかったのかしら?」
「いや、皆才能はあるとは言っていたがそんなにあったのかと思ってな、何故ならケイネスの方が強くて私はいつも負けてたからな、正直強くなってるのは感じてたがそんなに才能があるのかと思ってな」
「いや、十分あるわよ、だってシルフィスタ王女に色々教えたけど早い段階で身に着けてるし、後は若と一緒に実戦での経験を積ませただけだったでしょ?」
「そう言われてみれば、確かに最初の方は色々教わったがほとんどケイネスと一緒に強い者やモンスターと戦ったりする実戦での経験の方が多かった気がするな」
腕を組みながらシルが言う。
「そもそも、本当に才能がなかったらケイネス様との実戦練習で秒殺されていますよ、けど実際はシルフィスタ王女はケイネス様と長時間剣で渡り合っていますし、練習が終わればお互いに汗を流していたのが何よりお二人が才能ある証拠ですよ」
「どう言う事だ?」
シルが首を傾げてルートに問う。
「簡単な事です、シルフィスタ王女との練習でケイネス様がもし手加減していたとしたら余裕があると言う事、つまり汗をかく事すらないでしょう、ですがお二人はいつも汗をかいている、それはつまり」
「ケイネスも本気でやっているから、だからそのケイネスに勝てなくとも本気のケイネスとやりあえてる時点で少なくともケイネスに近い強さがあると?」
「はい」
シルの言葉にルートは頷く。
「そもそもケイネス様もシルフィスタ王女も一人でドラゴンを倒せる時点で弱いなんて事はないのでは?」
「あ、そうか」
レティの言葉でシルは納得する。
「そうだな、ドラゴンって普通はかなりの人数で討伐するものだったな、ケイネス達が当たり前のように一人で倒すからすっかり忘れてた、そうだ私も一人でドラゴンを倒した事があるんだから弱いわけがないな」
そう言ってシルは納得する。
うん、普通はドラゴンを一人で倒すなんて難しい事だから。
ドラゴンを一人で倒せるなんて普通の人に言ったら絶対に信じてもらえないから。
ドラゴンってそれくらい強いから。
そう考えるとやっぱりシルも相当才能があるんだよな。
うん、シルの魅力をまた一つ知る事ができたな。
そんな会話をしていると三十分経ったのだった。
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