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妖精ピンクと龍の子と ピンクの想い
笑顔の龍の子を前にして、
ピンクは呟く
「ワシな…汚いねん…
こんな、『妖精』みたいな形してますやろ?
そやけど、ワシは…汚い…」
自分の本性を、さらけ出すには心細く、
龍の子に伝えるには、恥ずかしく辛い
ピンクは、ぼろぼろと
ぼろぼろと涙を流す
「お前、は、
おもろい」
と、龍の子は言った
そして、『う〜〜ん?』
と、
さも、いっぱい考えているような
人のような、龍のような
幼い子が、何かを考えるような素振りを見せて言う
「『ワシ』はお前が気に入った」
と
「ベス!」
と、龍の子は言う
ピンクは、「何や?」と聞く
「お前、今後も『ワシ』を育ててくれ」
龍の子は、龍なので
龍が笑うのを、理解するのは難しいのかもしれないけれど
ピンクは分かる
龍の笑顔を
何故か分かる…
「ええよ」
と、ピンクは答えた
『良えこに育てよ…」
と、いうピンクの心の声に
『分かっとるがな』
と、龍の子が伝えてくるので
『そういうところは、ちょっと嫌かも…?』
と、
龍の子に詠まれる事を前提で、
ピンクは呟いた




