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妖精ピンクと龍の子
龍の子をあやしながら、ピンクは問う
『ほれ、何か言うてみ?…すー、ばっかりや分からへんで』
龍の子である
形は小さいけれど、ぷにぷにしているわけでもなく
小さい、ゴツゴツの龍である
ふわふわの、妖精ピンクが
(内面は、関西弁の若干性悪女系なのだが…)
ゴツゴツの龍のこを抱いてあやしているのは、なかなかシュールであるのだが、
龍族のものにとっては、神々しくうつる
妖精ピンクの力によって、龍の子の光線は
その無意識な力の方向性が、大き過ぎる力の単なる放出ではなくなって行くのを
周りのものたちは感じていたからだ
本来の妖精ピンクは、ここまで龍への想いを持つ事はなかった
これはもう、エベスの『龍推し』の思いが
いつしか、妖精ピンクにも侵食していったのだろうと思われた




