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闘えば、良いってことでもない
異世界召喚した『姫』
或いは、『聖女』が逃げ出した
という事は…
「返せ、戻せ…ですわね…」
と、穏やかにレッドは告げた
「どうされます?」
と、他人事のように告げるレッドが、頼もしい
ペシペシ叩いていた、ピンクも
『ワシもな、そこ大変やと思う』
と、
勝手に逃げても、納得させられる理由がある
「その理由無しに、此処に居させる訳にはいかないのだけれど?」
エベスは問う
「あ そうか…確かにそうですね」
彼女は、立つ
平和の為に
『貴方がたの思いを、我が胸に
私は、この国で学びたいのです
暫し、ご猶予をくださいませ…』
彼女の、言葉は
何故か召喚した国にも理解された
そして、その国の王子は、元々の婚約者とめでたく婚姻をあげたらしい
「よかった、よかった」
と、召喚された人は
ほっとしたように言った




