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新たな者の言い分

しんと静まった者たちに向けて、

彼女は続ける


「これは,とても不思議なんですけど

いや、いいんです、聞き逃してくれて…」

と、その者は口篭る


面白そうなので、

「…続けて」

と、エベスは促す


「うーん」 

と、その人は少し考えながら

「いいんですけど、…本当にいいんですけど…

何故、利用された後に結ばれて、

こう…、異世界系で子どもを産む事前提で話が進むんでしょうかね?」



エベスは,少し考えて

「嫌なのは何?」

と、尋ねる

「異世界に来た事

それとも、異世界に来て、蔑ろにされた事か?」

と尋ねてた


『うーん』

と,考えて

「まあ、基本的に,嫌なのは、蔑ろ…かな?」

そして、もう一度考えながら

「いや、私は男性にモテたいと思ったことがないのですよ?

モテた事もございませんし…

しかし、然し乍ら私には『絶対的な好み』があります

全く、『推し』ではない 

その国、その時代、その歴史で

彼らがどれほどの『男前』であろうとも、私の美意識に触れないものには

全く,興味がありません!」

そして、少し口篭りながら

「『そんな,男とせせせ…?生殖行為?喜んで,子作り?出来るか!』です」


「…『顔』が、好きじゃなかったのか…」

と、小さく呟くエベスに

大声で

「はい!」

と、その人は即答した

 

「…そ、それは難儀なこと…」


エベスが笑いを堪えているのは分かった


「相手が、ただ、この!『私の顔』が『外見』だけを好きであるなら

私もまた相手を見て、『ぽ〜』として『恋に堕ちる』と、なぜ思うのか…!」

 

彼女は、激昂していた

「意味が分からない!」

と、

「では何故?」

と、エベスは問う

「ここは、『悪役令嬢』に、なるしかないと思いました」


『ベシ!』

「あ痛!」

『ペシ、ぺシ!』

「アタタタ」


一発目はレッド?

連続攻撃は、ピンク?


『『ペシペシペシペシ…♾️』』


『…叩き方が、可愛いらしい…』

エベスは、その姿に和んだ






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