こんな時に来ても
いつか、来るかもしれないと
思った矢先に
『レゴ』からの使者は来た
分かりやすい王?王子?である
赤髪をこれ見よがしにたなびかせ
(ハゲの国に対する威嚇のように)
筋肉質の体を誇らしげに見せつけ
『来てやったぞ!』
と、言わんばかりの咆哮が
エベスにとっては
「ゴエエ〜!!」
と、聞こえる
とても美しくない
『うざ!うるさ!』
である
そして、楽しそうに『レゴ』の使者だか、王子だか分からない奴は
自分の事を語らず
「ちび!お前か?」
と、いきなりレッドに歩み寄る
『…はああ…』
と、ため息を吐きそうになる勘違いをものともせず
「俺を騙そうとしても無駄た!
クソちび?お前が『エベス』とか偉そうにしている奴だな?」
何故?
『レゴ』の人は、分からなかったのだろう?
考えられる事は…『レゴ』の王子は、
『レッド』に、一目惚れしてしまったのではないかと…
その事を分かりつつ、エベスは
半笑いで、隙を窺う
『ズガーン!!!』
エベスの髪がかつてのように
『レゴ』の髪を狙い撃ちする
間一髪、避けたつもりの『レゴ』からの使者は
「あっぶね」
と、こちらを向く
向いた先ににいた、エベスは
「わしが、エベスじゃ」
と、笑う
「へ?」
と、自身の姿に気付く王の横で、
お付きのものが、素っ裸?もとい
ツンつるりんの、毛無の姿で転がっていた




