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龍の首を射落とした者

人族の世界で、龍の首を射落とした者

それは、勇者である


『やった!』

と、彼は思った


彼の心の中で、自分は勇者である

人型の少女は、助け出す為の『囚われの姫』であった


『囚われの姫』からの、感謝と賞賛

『私は、龍に囚われていただけなのです』

という言葉を期待した自分は、あまりにも『世間知らず』であることを思い知る


『囚われの姫』は、囚われてはいない


少女は、戸惑いもせず『龍の首』に向かって,飛んだ


そして、その首を抱えると

美しいピンクゴールドの髪を輝かせ、

慈しむように『龍の首』を抱えると、そのピンクゴールドの髪で繭を作った


呆気に取られる我らをよそに、転移していく


ただ、その一瞬に向けられた殺意

その殺意の先は、確かに、龍を射た『自分』に向けられたのだ

と思った


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