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異世界召喚 その4
「物理的に、辛そうやな…」
と、ピンクは
問う
「内臓、イカれたな?」
「いや…、面白かったです…」
「そうか?」
と、ピンクは言う
「書きたい事、あったら書いとけ」
『あの世界を知っている者とは、残酷で正しいのか?』
そう思いながら、魔術師は書く
『異世界召喚の儀において
私は今、命なきものになりました
願わくば、手を出さ…」
そこまで描いて、
ピンクに呼ばれる
ざっくり、文を読まれる
ピンクは
「ええんちゃう」
と、言い
文を飛ばした
「ワシもな、これくらいの力はあるのよ」
と、小さく笑った
何処かの魔術師を、
蹴り倒すように『エベスの国』へ落としたピンクは
残された、魔術紋を見て笑う
『何やこれ』




