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一部の一部の一部
「仕方がないか」
と、ヨミは言う
「あいつを、召喚する」
「あいつとは?」
と聞く
ムクの頭を撫でる
『ピンク、召喚!』
「あぁ、ハイハイはい」
速攻で、ピンクがやって来る
「ヨミさん…か?」
と、感慨深気にピンクは言う
「あんた、顔薄っすいな…こんな顔のお方か…)
『バコ‼︎』
ヨミはど突く
『あ痛たたた…懐かしいぞ、コレ…』
頭を抱えて、蹲る妖精ピンクに
と、ムクは蔑んだ目を向ける
「…ヨミ様、『呼ばれて、飛び出てジャジャじゃ〜ん』」
「五月蝿い!」
と、登場のボケに、ムクは殴り掛かる
クソピンクは、その拳を受け止める
『お前に、殴られる筋合いはないんじゃ』
ムクにだけ聞こえる声で、ピンクは囁く
「では、ここら辺の仕分けをお願いする」
と、ヨミは言う
その声の冷たさに、クソピンクもムクも黙る
黙ったのは、列を乱したものも、漠然と並び続けたものも同じであった
裁定は下る




