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スコーピオの女王 恥じる

「えっ?」

と、スコーピオの女王は我が身をかえりみる

半裸である


「…着衣したく思う…衣を…」

冷静な判断である


エベスは、こんな事もあろうかと…

最上級の『エベスの髪製サリー』を用意していた


「グリーン、着付けを」

と、エベスは告げる

「はい」

と、答えたグリーンは

「スコーピオの女王、私が着付けを担当させて頂いてもよろしいですか?」

と、許可を求める

「其方は、もしかして…(美の女神の)」

と、言おうとする女王に、グリーンは微笑み

「お任せください」

と、衣を持ったまま礼をした



毒を持つ少女たちは、その時の美しさを忘れる事はない


その場で、惜しげもなくエベスが髪を繰り出し

スコーピオの女王の豊満な胸の形を崩す事なくキープする

しなやかな、下着を作って見せた事を

『さすがに、下着は予めご用意することは出来なくて…』

と、エベスは言うと

『この様に、心地良き肌触りは初めてだ』

と、女王は感動する


その上での、サリー的な上着

毒を持つものたちの、歓声が上がる


半裸に近い姿から、異国の衣装へと変貌を遂げたスコーピオの女王は

とても美しかった

しかも、その尾に持つ毒の針すら肩に乗せ

宝石の様に輝いていた


「…いかが、だろうか?」


再び湧き上がる歓声の中に、騒ぎを聞きつけ駆けつけた

見知らぬ所属たちの、『美』を認める驚きの顔に

スコーピオの女王は、今までの姿を恥じる


「ようこそ、スコーピオの女王」

と、エベスが明るく笑うと


「この国に感謝する」

と、女王も明るく答える 


スコーピオの国は、計らずも『友好国』として、認識されたのだった



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