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お胸など、気にするものか?
「何だ、あの心地良き場所は!」
と、はだけた着衣も気にせず
スコーピオの女王が叫ぶ
しかし、その姿に毒持つ少女たちは驚かない
「もしかしてだけど服着るのは、嫌なのか?」
と、
1番近くに居た、少女を捕まえて聞く
「…あ、あまり好きでは、ございません」
怯えるように答えたのは、
…蜂?
黒目がちの大きな目をウルウルさせ、
恥ずかしげに、最強の毒持つ針をスカートの中に隠し
羽すら、人側に合わせたかのように小さくたたみ、震えている
『あぁ、なんと可愛い』
エベスは愛でたい
然し乍ら、目の前の問題は
スコーピオの女王の姿である
エベスは、呆れたようにスコーピオの女王に言う
「この幼き蜂の女王ですら、此方の儀礼の為ゆえ
不自由な思いも耐えているというのに…
上に立つものとして、如何なものか?」
エベスの本心では
(目の保養でございます)
とは、思いつつ
一応スコーピオの女王に意見する




