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学ばねば 学び 学ぶ場所 学べる 学ぼう

あれから、授業っぽいことをして1時間ほど経っただろうか

ハンスくんが泣いている


せっかく幾何学をやるのなら、代数から確認させて頂きたいと提案した


みなさん、1桁の四則計算までは余裕だった

ハンスくんは微妙だったのだが、笑みがこぼれていた

2桁になると、ハンスくんの笑みが消え、

3桁になったら青ざめて固まり

平方のやり方を教えている途中で、パタパタと音がして

『まずい!』と、思った時には遅かった

なぜ泣く?困った顔をしておじさんに助けを求める目を向けると

おじさんは、なぜか満面の笑みで、こう言った

「ハンス、それが悔しいと思う気持ちだ」

ハンスくん、えぐえぐしながら、

「そう、そうです、俺は…いや、私は、知らないということの意味を知りました」

と、答えたけど…私にとっては驚きだ

とても哲学的だ

ハンスくん、伸び代があるとみた

おじさんが見てる、何でしょうか?

「ある意味感謝しなくては、と思うが…お前は誰だ?」


あー嫌だ嫌だと目を閉じた

これは、話をすべきかどうか、

死ぬのか

それならば

「まことに申し訳ありません、

皆様には『エリザベス』ということでご納得されているかもしれないですが、私は、水島優子と言います

エリザベスの中身だけ入れ替わったというか、こいつが敵前逃亡したから、いきなりマウンドに立たされた?みたいな奴でしょうか?」

おじさんは、目を見張り

「やや何を言っているのか分からないきらいもあるが、これは、何か召喚の術か、あるいは…」

と呟き

「何かとんでもないこと起こっているのかもしれないな

とりあえず、私の名はフェルトとだけ名乗ろう」

と厳かに告げた

「詳しい話を聞かせてもらいたい」


ああ〜面倒くさいことになったのか?

それでも、このままでは先に進めないし、

「わかりました」

と答えた


さて、と言うわけで、話し合いの流れだ

聞いてたよね?大事な話だよとみんなの方を見ると…


ダリウス!ハリーー!

何やってんの…?計算問題、解いてるし

向こうは向こうで話し合って、計算問題解いてるしー

11×11を10×10+10+10+1

そうか、いい感じで分かって嬉しいよね


パン、パン、パンと手を叩いて促してみる

ハッと我に返った数人

ダリウスくん、なんかギリギリと悔しそうな顔で私を見てますね、邪魔するなという顔ですね

お前如きが出した問題に屈するものかという顔ですね

やる気があります、素晴らしい


これは、話し合いの席は移動しない方がいいのかもな

この場でサクサクやってしまおう


「ということて、今まで学習した範囲で確認テストをします」

その言葉で、皆様やる気です、素晴らしい

サクサク、問題を板書します

とりあえず、この場でフェルトさんとお話をしますか


ハリーくんがそわそわしてる

おいでおいでと手招きしたら、来た来た偉い偉い

「フェルトさん、何か課題も出しときましょうか?」

と言ったら

「ここにいる者は、他言無用!確認テスト後に与えられた課題を追考せよ」

と言い、

「「イエッサー!」」

という声は地響きじゃないですか









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