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「私は、…とても、疲れました」

と、ヴァーゴの国の王は言う

「なぜ?」

と、無垢は聞く


『何故?』

と、自問自答して、言葉が出なくなっていた

何を伝えようとしていたのだろうか



「その、ご自身の思いのままに」

と、無垢はいい

「仰せのまま」

と、王は身を委ねる


無垢は、とても小さい少女化しているのだが(あの世のものである)


その少女が、美少年を横抱きにしつつ、連れ去る

その瞬間に、言い捨てる


『むくつけきもの、お前らに、この方はもったいない!』



ヴァーゴの国は、一瞬にして

その体裁を失う

そして…



クリスタル・ブルーによって、ある文章が表明される


『ヴァーゴは、美を誤った形で作られた国

私は、あの様な偏見を「美」と、認識することはない』


文は続く

『彼の国の王、真っ当な「美」を愛する方への哀悼の意を表わす』


それは、実質 

ヴァーゴの国が消失したのと同じことであった







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