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龍
「エベスおるか?」
と、いきなり尋ねて来るのは
龍王である
エベスは、仕事をしながら
少し不貞腐れていた
「何?」
と聞く
そんな時にやって来るのは、龍后である
「何?」
と、后からも同じ様に聞かれて
何故か、龍王が嬉しそうである
普通にお茶の用意をするのは、エベスの暫定的婚約者α
そして、αいる所に
βこと、クリスタル・ブルーはいるし
グリーンもいる
ハイドロ・シルバーは、こういう時こそさりげなく
しかし、全ての毒素を感知しようとピリピリしていた
『アサシンが送られて来たのだもの…』
しかし、龍王は空気を読まず
「私は、少しだけ神に近い」
と、告げる
『『で?』』
と、その場の皆の雰囲気が悪くなるのも全く気にせず
龍王は告げる
「『あんげろうす』とか言う者の、元は辿れるぞ」
「えっ?」
と、驚く声に、
「うむ」
と、龍王は鷹揚に頷いた




