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アサシンへの対応 と
「あれで、良かったのですか?エベス様」
と、ダリウスが問う
ダリウス的には、アサシンを斬り倒すべきだと思っていた
エベスは、笑う
「さすが、ダリウスだな
あの殺気は美しかった」
と、エベスはダリウスを褒める
「ただ…」
と、エベスは
「『あの世』の事は、私にも分からない」
エベスに正直に告げられたダリウスは
心の中に湧き上がる喜びを感じる
「ただ、あの子は『アンゲロウス』なのだろうな」
と、エベスは呟く
寂しげに懐かしく、穏やかなエベスの顔に
ダリウスは
『満ち足りた月のよに…』
と、ふと思った歌を小さく歌う
驚愕の顔で、ダリウスを見つめて
「何で、その歌知っとるの!?」
と言うエベスに
「エベス様、偶に口ずさんでいますよ?」
と、答えた
恥ずかしげに苦笑するエベスは
「そう?だったか…」
と言う
ダリウスは、少しだけ満たされた思いになった




