表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/720

喧嘩売ってるのか

おじさんが、フッとニヒルに笑ってこっちを見てる

「化けの皮が剥がれたか」

あら、失礼な

「所詮この程度の下賤な女、こんな女に引っかかるとは、王子も器が知れてるということか」


そして始まった、怒涛のお説教タイム

長い長い、

まぁ、あれだ

ざっくり言うと、この騒動の顛末ってやつだ

悪役令嬢が大逆転、お花畑ヒロインが自業自得で

引っかかった元王子以下取り巻き全員が処罰されて、めでたしめでたし

私はめでたくない

何やってんの、このヒロイン?今は縁もゆかりもないこの私、だけどね


「聞けば、淑女の嗜みはおろか、勉学も滞りがちだったというではないか

さもありなん、頭の悪さが顔に滲み出ているな」


えーっと?ここらで少し質問をしてみます

「まことに申し訳ありません、少し質問をさせて頂きたいのですが

お許しを頂けますでしょうか?」

下手に出て様子をうかがう

おじさん、ちょっと驚いている

「ほう、口のききかたは、幾分かマシになっているようだな

言ってみろ」

「勉学のことですが、よろしいでしょうか?」

これは、是非聞いてみたい

「お前の口から勉学の言葉が出るとは、何か良からぬことでも考えているのか?」

うわ、バカにされてる

「いえ、こちらでは幾何学は習いましたでしょうか?」

「幾何学?」

「四角、三角、丸などに関する問題のことです」

おじさん、ふんっと鼻で笑った

「頭の悪いだけのことはある

子どもの落書きの話でもしたいということか?」

内心『あれ?これはもしかすると』と思う

では、聞いてみよう

「四角、三角、丸の大きさは、どうなっておりますか?」

「それは…横の長さと縦の長さで決まる…」

「それは、四角形の面積ですね

横の長さと縦の長さをかければ出てきます、では体積は?」

「たいせき?」

おじさん、さっきまでの賢そうな顔が…

「四角い箱にどれくらいの量の水が入るかということです」

「そ、それは箱の深さによって決まるだろう?」

「そうです、ただし底の部分の四角の大きさと深さによって決まりますから、四角形の面積かける深さですね、

では表面積は?」

「ひょう?面積?」

あ、この人頭いいかも、面積の概念は理解できたみたい

「そうです、正六面体というものはご存知ですか?…サイコロ?ダイス?というか…」

おじさん、ここで黙った、何か考えている

『何か良からぬことでも考えているのか?』

さっきおじさん、同じこと言ったな

気があうのか?そんなわけない

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ