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グリーン こと フローレンス
『確かにハイドロ・シルバーは、良い出来ではある』
グリーンは思う
美しさであれば、申し分なかった
あの、酷薄βが感激するほどに
付け焼き刃ではあるが、佇まいも仕草も申し分なかった
しかし…
何かが足りない
その、漠然とした何か…?
「あの…」
と、グリーンは手を挙げる
「どうしました?」
と、綺麗に笑うクリスタル・ブルーを見て
確信したように、グリーンも又、微笑う
「発言をお許しください」
グリーンは、感じたままを告げようと思った
彼女は、基本的に職人であった




