スーの意見はもっともであるが
「ふーん」
そ、エンジェル・スーは面白くなさそうに言う
「そういう所と違うの?」
と、言い放つ
『え?良い話ではなかったの?』
という、絆される場面なのに?
「『愛やで愛!』
って、言いたそうやけど、どこまで恋愛至上主義の御めでたい連中や?」
白ける空気をよそに、スーは言う
「だいたい、何しにここへ寄越されたと思てんねん!
お前らの家族の誰かが、罰せられるような罪を犯した
それで、この国に送られて来た事を、なんでそう簡単に忘れるか〜?」
その場にいた者達が言葉に詰まった
「お前もお前じゃ、レッド!
何を1番に絆されてんねん、ええ加減にせえよ」
レッドは、項垂れて…その場に崩れ落ちそうな所を支える美少年…
「彼女が悪いわけではありません…」
と、言う言葉に被せ気味に
「当たり前じゃ‼︎何当たり前の事をもっともらしく言うてんねん!
こんなめんどくさい事せんと、龍の王さんがサッサと裁いときゃよかったんじゃ、ボケ!」
「コラ、誰に言った?その、ボケは誰に言った?」
鋭い突っ込みが、スーの後頭部に炸裂し
「いっ痛!そんなもん、このクソみたいな状況に決まっとるやろ!」
スーが毒付きながら、振り返ると
「なら、ぎりぎりセーフっちゅう事で…」
と、嫌な笑顔のエベスが復活していた




