くるわばくるえ?
さて!
この毒の成分ですが…
「ポイズン少年?」
めんどくさい式典が終わり、拘束された少年の前に立つ
こいつはもしかしたら、王宮内の医師なり化学系に携わるおうちの御子息だろうか?
「成分、分からんけど…飲め」
「えっ」
と、彼は言う
ざっくり切られた、腹から伸びた毛を絞ると
嫌な色の液体が流れる
その液体をグリーンさんがグラスに受け取る
「これ、あんたが作った毒に近いらしいよ」
と、グラスを差し出す
「僕は…」
と、何か言おうとして、それを諦めたように、その液体?
エベスの体液が混じってそうな液体?を煽る前に、ダリウスが
ポイズンくんの頭蓋骨を拘束した
「ごめんね〜
でも、ダリウスそのまま〜、奥歯を確認するよ
行け!ハンスくん!」
「う⁉︎」
と、ダリウスがうめいた
だろうな
この奥歯は、あれだよな
「そっと、でも速やかに…!」
ダリウスが告げる
その瞬間を利用して、エベスの髪を細く伸ばして
小さな繭をポイズン少年の口の中にある『異物』を絡め取るように、繭を作る
これはあくまでも、『スパイの末路』的なイメージから、大事を取ったわけだが
自分だけ毒を煽るのも、考えられたけど
自爆的なスイッチで、吹き飛ばされたら
後味悪いだけでは済まないからだ
そして、そんな物を素手でハンスくんに触らせるほど
エベスは鬼ではなかった




