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あっ⁉︎
「あ!」
と、今気がついたように、スーさんは言う
「それ、わしや、わし!」
と、ズズイと前に出てくる
「ほんま、すまんかったのう」
…やめて
「わしは、あん時は
ほんま、生きていくことしか、考えてなかったのよ」
「それで、い!っつも、誰にでも!『あんた素敵』言うとりました!」
もう、本当にやめてあげてとエベスは思う
これを、ヘラヘラ言ってたら、普通にしばく事ですが
エンジェル・スーは真顔で言う
「申し訳、ありませんでした‼︎」
直角にぺこんと、頭を下げるエンジェル・スーは
なぜかとても、卑怯な可愛らしさだった
しかし、
獣人の中にも、絆されそうになる
その瞬間
「で?」
と、言いながら顔を上げる
悪役じみたスーの顔
「何で、毒使うの?」
と、聞く
「それも、誰かに頼まれたから?」
「そう言うところが…」
何かを思い出したのだろうか?
スーは、涙をこぼし
「殺しにかかるのは、私やろ?
間違えやがって…」
いやいや、いや?
そんなん、分かるわけないやろ?




