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フェルトの怒り

「なぜ、このような事を!」


フェルトは怒り狂っていた

しかし、それは、さほどの怒りではない事を

周りの者は知っている


獣人から、美しき中年オヤジになった狼系の人は

『あの』映像を見てから、フェルトの侍従のようになっている


「まあまあ、フェルト様

お茶を淹れましたゆえ、少しお気持ちを楽にされては?」

と、宥めるように言うと

フェルト自身が少し甘えた顔をして

「うむ」

とか答え、

「このお茶は美味いな…心が温まる、ありがたい」

とか言う

エンジェル・スーさん

『キモ!』と、吐きそうな…肝臓吐きそうな嫌な顔をするが

中々に、良い関係を築けていて何より


「で、何で怒ってんの?」

と、わざと聞く


「そ、それは…」


口籠るフェルト


「それは、あの泣き顔でしょうか…」

と、優しく言う、狼系のおっさんに

「フート、やめろ」

と、そっぽを向くフェルト


フ、フートだと?

何それ、溺愛?


「私どもとしては、嬉しくもあるのですが…」


何それ?相思相愛?



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