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フェルト頑張る
エベスの分身?
実は、悪役の本体であり
今や、エベスの威を得た上に、妖精化した女が
ヘラヘラ笑って
「これな」
と、差し出すのは…ピンク色の…鞭?
「使ってええよー」
『何だと‼︎』
腐っても王家の血を引くフェルトは、憤慨する
外交は、無知な王家にとって大切なもので、自分はこれまで考えてきた事ではないか…?と
「転ばぬ先の鞭…振ってみ?」
と、クソピンクは煽る
「この様な物は必要ない」
毅然と答えるフェルトだが、鞭なる物を振るった事はない
(無知ではない)
と、思うと『クスリ』とされ、紅潮する顔を悟られないように
鞭を振るう
しかし、『へにょん』とした感じで、思っていたようには振れない
「ほれ、憤りとか怒りとか、鞭に込める感じで…」
と、再び煽るクソピンクに
冷静だったが故に、伝えられない思いを込めて、フェルトは鞭を振るう
「ウオォ〜‼︎」
それは、雄叫びだった
フェルト自身が驚くほどの声
「これは、これで良い感じで使えそうですね」




