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食う寝るところ 住むところ

目覚めた瞬間に、く、くしゃみが

「ぶえっくしょい!コンチクショー」

いけない、いけない

荒む気持ちがくしゃみにまで表れて…感動の見知らぬ天井をやれなかった

ちょっと残念


早起きしたら、繊細で眠れない感じで

もっと眠り続けたら、環境の変化による疲労が考えられたのに

健康的爆睡と絶妙な寝坊と、良心の呵責を感じざる得ない遅刻感?

でも、とってもスッキリしてる

睡眠って素晴らしい


昨夜の記憶が、最後の方曖昧なので

ここには誰かが運んでくれたのだろう

男所帯なので、力仕事は大丈夫なんだろう

ハリーくんは向いていなさそうだけど


さて、辺りを見回すと

あぁこれを着ろって事ね

なるほど、なるほど

いい感じの庶民的な服?この世界の庶民がどのような服を着ているのかは分からないけれど

今着ている服は動き難くてしょうがない

『何でこんな服を着るの?』と聞きたいところだが、色々としがらみがあれば、それはそれで必要なのだろうよって、ほんとか?

シンプルな、生成りのワンピースに着替えて、整える髪もないので顔でも洗うか

歯磨きしたいんだよね

前の身体は、歯周病で悩むことはなかったけど、虫歯で歯医者さんのお世話になることが多かったから…歯髄炎にまでなった時、麻酔が効かなくて大変だった

そのトラウマで、歯磨きしたい

こいつの歯は丈夫かしら?

インドでは、棒でガシガシ磨いていたから、近い物があればいいなという気持ちは忘れずに

うがいはしっかりと、丁寧に


おや?

窓があるけど、この鉄格子

侵入避けか?逃亡避けか?

急遽、ベッドだけ運び入れた独房か?ここ

反省室?懲罰房か?

私にしてみれば、ふっつーの部屋だけど、鉄格子が…笑える



「起きたか?」

これは、フェルト様の声


「はい」

扉が開いて、フェルト様を先頭にダリウスと、ハンスくん

『水戸○門かよ⁉︎』という、突っ込みも…昭和は遠くなりにけり


「今日のところはこの時間まで寝かせておいたが、明日からはもう少し早く起きてもらおうか?」

「了解です」

「食事は、ヘンリー殿が一緒に取ると言って待っている」

「恐縮です…皆様は、もう召し上がったのですか?」

「あぁ、時間通りに進めていくのが仕事だ」

「それは、すみません」

フェルト様は

「一夜明けたからといって、元に戻ったわけではないのだな」

と、訝しむように言う

「そうみたいですね…それはそうと!」

「何だ?」

「昨夜の眠る瞬間の記憶がないのですが、どなたかの手を煩わせたお詫びを…」

「ああ、ここに運んだのは、ここにいるハンスだ」

おー!ハンスくん、そういえば細マッチョ?ひょろっと背も高い

ハンスくんに向き直って

「お手数かけて申し訳ありませんでした

ありがとうございます」

お礼大事!感謝と気持ちは人間関係を潤滑に進める、はず

「いえ、急に意識をなくされたので驚きましたが、こちらは大丈夫です」

ハンスくんは、少し顔が赤い

あれ?思てたのと違う…でも、気にしない

介護だと思え、介抱ですらないぞ


「それでは行くか」

フェルト様の後に着いて、食事に向かう

『今のところ、食事は頂けるのね

感謝、謝謝、ダンニャバード!』


こうして、生活は始まっていく











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