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蒼の女神降臨前夜(祭)
「少し、よろしいですか?」
と、フローレンスさんが私を呼ぶ
「良いですよ、お待ちしておりました」
フローレンスさんが、畏まって前に促すその人は
βさんこと、クリスタル・ブルー
その美しさに、その場にいた人々がどよめく
「「おおぉ〜!」」
この地響きも懐かしい
そして、大国の王さん『ゴクリ』と、飲み込む音が生々しい
思わず、エスコートしようとする、その手を遮って前に出てやる
『ファビュラスな美しさですよ、クリスタル・ブルー』
と、囁くと…
あの『βさん』が、ふわりと笑い、少し涙ぐむのだ
「さて、和解の為、女神クリスタル・ブルーが大国に赴くのだが、
王には依存がありますか?」
私もその気になって、ちょっと重々しく言ってみる
「依存はない!女神が我が妻となりて、帰国するのだ‼︎」
大国の王が、声を張る
「「はぁ⁉︎」」
という、人々の声に被せるが如く
「そんなわけ、あるか〜⁉︎」
エンジェル・スーが、何処で覚えたのか分からない
スィングDDT?っぽい技をかける
「1・2・3」
エンジェル・スーの勝利である
「いや、待て?やめとけ?」
…後の祭りである




