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ナイスレッド(再び、会見の場にて)
(繭に包んで連れてきといて、何を和やかに…というところだが)
大国の王が
喉を鳴らして経口補水液を摂取して
「甘露…」
柔かな顔で呟く
「お気に召して頂けたこと、心より嬉しく思います」
と、レッドが美しい所作で歩み出る
これぞ、高位貴族の娘という感じ
有象無象の庶民派だけじゃないぞ
ピンクのアレは戦略だぞ?って感じ
おぉ〜素晴らしいぞ、レッド!
ナイスだ!
ナイスですね〜だ
ふわふわしていた雰囲気が、一気に現実に戻る
「私は、我欲の為に、イエローことエベス様を陥れようという思いに囚われましたが…」
レッドの沈痛な面持ちは、彼女の真面目さを物語りいい感じです
「そうですね、私は当初の予定では、大国に売られる事になっていましたから」
釘を刺すというか、ちょっとしたレッドへの意地悪
でも、事実をそのままに口に出すのは、敵に付け入る隙を与えないためでもある
敵とは?
この場合、私利私欲でしかものを考えない奴…
有り体に言えば、私の自由を阻害する奴だ!
(これまた、我欲じゃないか⁉︎)




