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驚きの後
「こ、これは?本当に…」
フェルトさんが、言葉を詰まらせる
「そうですよ、αさんこと、フェルデナンドさんですが何か?」
私が答えると
「何と、う…!」
今、羨ましいって言おうとした?フェルトさん
それとも、美しいと、認める?認めたくない?
「髪は、私の髪を移植?しましたので、今のところピンクですが
今後、どう変色するのかは未知数ですね」
私は、普通に話す
「それは、どういう事だ?」
フェルトさんが威厳を持って聞くけど、あまり響かんな
「何せ、フェルデナンド様の望みの一端を具現化しただけで…初めての事ですので…」
と、言うと
「どういう事だ!」
怒りなさるな、フェルトさん
「私は、立場上、『高位の方の命令に従いました〜』」
私の目の奥に
『生やすの嫌やったら、お前は生やされたら抜くのか?』という、フラットな思いを見てとったのか黙る
「生やすの嫌やったら、禿げとけよ」
誰?そんな事言うの?
言うまでもなく、エンジェル・スーさん
「可愛らしいやんなぁ」
と、αさんの頭を撫でる
『うん』って、αさん…?今、頷いたな
狸寝入り?
『これだから、貴族って!』




