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桃色の世界(ファンタジー)

「あまり短いと、布で包んでも飛び出て来そうで気持ち悪いから、ある程度の長さの所だけ、いかがでしょう?」

と私は持ちかける

「なぜ、針山に髪が使われているのをご存知なのです」

あれ?普通でしょう?

「単なる知識です」

だめかな

「当初の目的は、悪名高い元令嬢の髪に針でも突き刺して、溜飲下げてもらおうかと…

でも、改心して髪を売ってここを立て直す資金とした、という事でもどちらでもいいです」

買いやすい方で

「どうして、そこまで…」


私は、自分の心に正直な気持ちを言った

「髪は短い方が動きやすいですよ」


微妙な空気が流れるけれど、鬘屋の主人が納得してくれた

「それでは、短く髪を整えるのは、私がやりましょう

男性の髪を整える感じでよろしいのですね」

「はい、よろしくお願いします

後、針山に使える感じで…鬘とは関係ない注文をして、申し訳ありません」

「いえ、こちらこそ、質の良い鬘が作れそうです

そうですね…若い女性にも…」

「えー!」

「えっ?若い女性に…あぁ、お辛いですか…」

「いえ、そうではなくて…ハゲがいいです!」

「それは、どういう事でしょう」

「ハゲた、殿方の頭の上にこの髪が乗ることが愉快なんです」

「?あの、ハゲた?失礼、そのような男性がお好みなのですか?」

「違いますよ

ハゲが好きなら、ハゲたままで良いじゃないですか

あくまで、この髪をハゲた頭に乗せたいのです」

「その…、男性には少し色味が派手では…」

「使う方の趣味に応じて、染めてくだされば良いと思うのですが?

いきなり、ハゲだった人が、みんなピンク頭になったら怖いですよ?」


「ぷっ」


今吹き出した奴

想像しただろう?


「わ、分かりました…なるべく、ご要望にお応えしたいとは思いますが、商売上お約束はできませんよ」

鬘屋の主人は、何とか話をまとめてくれた


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