クールビューティー・ブルー2
「私は、自分自身の可能性が
この国の為になるのであれば、この身を捧げましょう」
厳かにβさんは、宣言する
宣言しながら、気もそぞろ?
確かに、細身の綺麗な顔立ちの彼は、女装に映えるタイプだろう
想像してる?
自分が美しく着飾る姿を、拒否するのではなく、自ら迎え入れようとしている?
今『ウフフ…』って微笑んだぞ、β?
しかも、周りで『キーッ』って何?
悔しがってる奴らがいるぞ?どういう事?
「今後は、『クリスタル・ブルー』とお呼びしますよ?」
と言うと、
「分かりました」
なぜ、カーテシ?カテーシー?…あ、そう、準備はできてます、って事でいいですか?
ちょっと怖いです
「メイク担当したろか?」
スーさん、鼻息荒いぞ!
「任せた」
多分、元々のこいつは美意識高い系だろうから、任せる事にした
忙しく!準備を整えてはいるが、こんな事になったのは元はといえば、レッドが私を他国に売ろうとしたからだ
「余計な仕事を増やしやがる」
ひとり言のつもりが、フローレンスさんには聞こえていたようで、うなづいている
ただ、フローレンスさんは、楽しそう
それぞれのコスチュームも、手早く仕上げている
元々取り寄せてくれた、廃嫡王子ハリーくんと次期皇太子(仮)のおかげで、物理的に必要な布はある
そこは感謝だ
レッドこと、ジョセフの新たな方向性の美しき姿を見て、ノリノリになった次期皇太子(仮)は、自ら新たに布を取り寄せると言い出した
せめてものお礼に、次期皇太子(仮)には、ダリウス指導のもと、ビュンビュンと体幹を鍛えてもらっている
『ウギャ〜〜!』という大絶叫が聞こえる
そんなに喜んで頂けるとは…
これらの布をただ私たちが着飾る為だけに、使い捨てる気はない!
上手くいけば、元々のドレスもリメイクして、他国に売りつけてやろうと目論んでいる
『取らぬ狸の皮算用』上等!




