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ヌゥとレイン

ヌゥを含んだ派遣チームの4人は、地下1階のエントランスに集合し、これから出発するところだった。アグとハルクは研究所に向かう前に、4人の見送りにやってきていた。


「アグ」


ヌゥは振り返って、アグの名前を呼ぶ。


「離れちゃうの寂しいね。でもすぐに帰ってくるから」


そして、まるで恋人との別れのような挨拶をした。しかしアグは、「誰も殺すなよ」とだけ忠告した。


アグもそうだが、ヌゥは囚人服しか持っていなかった。とりあえずベーラに呪術で出してもらった服に着がえていた。


「それじゃ、これで好きな装備を揃えてあげてね」

「あいよ」


武器と装備、それから普段着を、セントラガイトの城下町で揃えるようにと、ジーマは別途資金をレインに預けた。レインは袋の中の硬貨をちらりと覗く。


(ちっ。随分気前がいいじゃねえか。このイカれ囚人をひいきしやがってよ!)


「それじゃあね!」


ヌゥはアグに挨拶を済まして手を振ると、先に地上への坂道を上っていくチームの3人を追いかけた。


「お前ら何なの? できてんの?」


レインは背の低いヌゥを見下ろしながら、嫌味ったらしく言った。


「できてるって、何?」


ベルとベーラの横を追い抜いて、先頭を行くレインの隣にやってきた。


「好きなの? アグってやつのこと。べったりしやがって。見てて気持ち悪いんだよ」

「好きに決まってるじゃない。初めて出来た友達なんだ。何で気持ち悪いの? レインの顔の方が気持ち悪いよ」


レインはヌゥたちを馬鹿にしたかったようだが、どうやら失敗に終わり、普通に悪口を言われた。


「はあ?!」

「傷だらけなんだもん。顔中」


ヌゥはレインの顔を指さして、ケラケラ笑った。


「これはっ…お前のお友達がやったんだ! クソガキ共! 死ね!」

「え? どういうこと? レインとアグって知り合い?!」

「知り合いじゃねえよ!! イライラするな、ほんとに!」


ベーラとベルは後ろから、2人の様子を見ていた。ベルは小声でベーラに聞いた。


「えっと…お2人はもう仲良くなったんですかね?」

「違うと思うが」

「そうですか…。でも本当に面白い方ですね、ヌゥさん。話に聞いていた通りです」


ベルは口に手を当てて軽く微笑みながら、ヌゥを目で追った。


「お前らも早く来い!」


ヌゥと2人にされるのが嫌なようで、レインはベーラとベルを呼んだ。


「は、はい!」

「…命令するな」


そしてレイン率いる派遣チームの4名は、騒々しくアジトを出ていった。


「大丈夫かな…なんかもめてたけど」


アグがぼそっと呟くと、ハルクが言った。


「心配ですか?」

「いや、そういうわけじゃ……」


アグはそう言いながらも、心の底ではヌゥを気にする自分に気づいていた。アグにとっても、ヌゥは生まれて初めて出来た友達だった。


「ふふ…本当に仲がいいんですね」


ハルクはクスっと笑って言った。


「…違いますよ。あいつが一方的に俺にまとわりついてくるだけです」


何となくヌゥと仲良しだとは思われたくなくて、アグはそのように答えた。単純に照れくさいってのもある。だけどそれ以上に、アグは自信がなかった。ヌゥはアグの罪を知らない。もしそれを知ったら、ヌゥは自分と友達でなんていてくれないと、そう思っていた。


「そうなんですか?」

「寂しかっただけですよ、あいつは。今まで、誰もあいつと関わろうとしなかったんで。でもあいつが皆と打ち解けて新しい仲間ができたら、俺に興味がなくなるかもしれないですね」

「ふふ…アグさんも寂しがっていませんか?」

「別に俺は。邪魔な虫がいなくなったらせいせいしますよ」

「そうなんですね」


(ヌゥが俺に執着するのは、あいつのそばに俺しかいなかったからだ。俺たちは外の世界に出た。俺の代わりはいくらでもいる)


ヌゥには呪術の女もついてる。俺がいなくても、大丈夫なんだ。万が一にも誰かを殺したりするってことはないだろう。


そんなことより、俺は仕事をしないと。俺は終身刑。ここで死ぬ物狂いで働いて、罪を償うんだ…。


「それじゃ、研究室に向かいましょう」

「はい。よろしくお願いします」


良かった…ハルクさんは優しそうな人で。何の危害もなさそうだ。あのレインてやつも出ていってくれたし。殺される心配がないってのは平和だよ。


アグが皆が出ていった入り口の方をまたじっと見ていたので、ハルクはクスっと笑った。


(やっぱり心配なんですね)





小国バルギータは、セントラガイトを北に進んで、馬車で3日ほどかかるところにある。ちなみにこの世界では、交通手段になるようなものは馬車くらいだ。


ベーラの呪術により馬車を出すと、皆はそれに乗り込んだ。ヌゥたちをアジトに運んだ時と同じ馬車の乗り手がいて、ヌゥにニコッと笑いかけると手を振った。ヌゥも手を振り返した。


ちなみにベーラは施錠も解錠もその意志で自由自在である。彼女が命じない限り、この馬車は彼女以外に開けることはできない。外からの攻撃を、受けることはない。もちろん中からも。


「途中で城下町に寄るように」

「かしこまりました、ベーラ様」


全員乗ると施錠して、ベーラの合図で馬車は走り出した。


「本当に便利ですよね。この馬車は」


ベルが言った。ベルの隣にはヌゥが座っていた。

その前にレイン、横にベーラと、4人は向かい合わせに座っている。


「馬のエサも手入れもいらねえしな。運転手もタダだし」

「これからは運賃を取るか」

「おい!」

「冗談だ」


ヌゥは横に座ったベルをじっと見つめていた。ベルはヌゥと目が合って、ドキっとした。


「え、えっと…何か…」

「誰かに似ているなあって思って。えっと、ベルちゃんだっけ」

「は、はい。ベルです」

「うーん…」


ヌゥはベルの顔を見つめたまましばらく考えていた。


「そ、そんなに見ないでください…」

「ああ! わかった。カンちゃんだ!」

「か、かんちゃん?」

「って誰だよ」


レインも話に入った。ヌゥは答える。


「俺らの看守だよ。名前知らないけど、看守だからカンちゃんって呼んでたんだ」

「カルト・ベルは、私の父です」

「へえー! そうだったんだ! てか、カンちゃんってカルトって名前だったんだね。『カ』だけ合ってたね! なら正しくはカルちゃんだ!」

「か、かるちゃん…ふふ! ヌゥさん、やっぱり面白い方ですね!」


ベルは手を口に添えて笑いながら、話を続けた。


「父からよく話を聞いていたんです。変な奴がいるんだって」

「そんなに変かなあ」

「変だろ、どうみても!」

「ふふ…お互い仕事が忙しくってなかなか会えませんが、たまに家で会うと、ヌゥさんがこんなことをしたんだって、いつも教えてくれるんですよ。文学が全然できないんだって、解答見せてくれたりして」

「ええーそうなの? カンちゃんに子供がいたなんてびっくりだよ。自分の話は一切してくれないしさ。俺らのことも興味なさそうにしてたよ」

「ふふ…仕事中はそうなんです」


ヌゥとベルが楽しそうに会話するのを見て、レインはつまらなそうにしていた。ベーラはそれを横目で見たが、特に何も言わなかった。


「なに仲良くなっちゃってんだよ」

「うん。ベルちゃんとは仲良くなれそう」


ヌゥにそう言われて、ベルは心なしか嬉しそうだ。ヌゥは続ける。


「ベーラは無愛想だけど、ご主人様だし、これから仲良くなれるといいな」

「うむ。お前が変な行動をしなければ、私もむやみに服従はしない」


ヌゥは最後にレインを見た。


「な、なんだよ」

「君とは仲良くなれそうもないよ、レイン」

「!」


ヌゥが急に殺意に満ちた目でレインを見ながらそういったので、馬車内の空気が一瞬、ピンと張り詰めた。


「俺はアグを傷つけるやつは皆殺したい。でも服従の紋が君を殺すのを許さない。だから君は生きていられる。それを、忘れるな」


レインは冷や汗をかいた。ベーラもベルも、その一瞬、ヌゥに恐怖をおぼえたのは間違いない。

ヌゥは、警告したのだ。レインはもちろん、ベルとベーラに向けても。


「なんてね! まあでも、仕事はちゃんとするよ。俺は終身刑だからね。ベーラの言うことは絶対だ。ベーラが望むなら、レイン、君の命令だって従うよ」

「……」


ヌゥは頭の後ろに両手をやって、またへらついた態度に戻ったが、レインは言葉を失った。


俺たちは、とんでもないやつを仲間にしてしまったんじゃないか。今までも、反乱者や、最近じゃあ何人かの禁術使いと戦ったこともあるけど、こいつみたいな異様な殺気は初めてだ…。


くそ…。俺はアグってやつが殺したいほど憎い。でもアグはなぜだか、この異常な殺人鬼に守られている…。


レインは唇を噛みしめて、ヌゥを睨みながら、不覚にも怯える心臓音を落ち着かせようとした。


「ベーラ様、城下町に着きました」


馬車の乗り手が言った。馬車はゆっくりと動きを止めた。


「レイン。着いたぞ」


ベーラは言った。


「あ、あぁ。じゃあここで食料の確保と、えっと、ヌゥは装備を探すんだったよな」


(クソ…女ばっかじゃねえかよ。ああもう! 俺が案内すんのかよ…この殺人鬼!)


レインは心の中で嘆いた。


「俺とヌゥで装備を買ってくる。ベルとベーラは食料を揃えてきてくれ」


ベーラは頷いた。「わかりました」とベルも返事をしたが、先ほどの空気のあとで、おろおろしている。それを察したベーラも釘をさす。


「服従者ヌゥ、レイン及び街の住民にも一切危害を加えるな。私の不在中はレインの命令に従うように」

「わかってるよ、ご主人様」

「よし、じゃ、12時にこの場所に集合だ。昼飯は馬車で食う。それじゃあヌゥ、店はこっちだ。ついてこい」


レインはちょっとビビっているのを隠しながら、ヌゥを先導した。

2人が見えなくなると、「私達も行こうか」とベーラとベルも街へ繰り出した。


城下町は大変栄え、賑わっていた。多くの人間たちが行き交いし、商店街が枝分かれして、見えなくなるまで続いている。

村から出ることのなかったヌゥは、その都会振りに非常に興奮した。キラキラと目を輝かせている。


「すっごい人!!」

「装備屋はこっちだ! さっさと行くぞ!」


近くの大きな装備屋に入ると、レインはヌゥに好きなものを選ばせた。その店には普段着も武器も鎧も盾もアクセサリーも、何でも一通り揃っている。


ヌゥはシンプルな真っ黒で無地のボタンシャツを選んだ。ズボンも淡いベージュのシンプルなものだった。小柄な彼は1番小さなサイズがぴったりであった。着替え用に同じような服を何着か選ぶ。


「おい、資金はもらってんだぜ。もっと防具とか鎧とか買ったって余るくらいな」

「いらないよ。動きにくいの嫌だし」

「ふーん。じゃあ武器は? 丸腰じゃあ心もとないだろ」

「うーん、じゃあこれでいいや」


ヌゥが手にしたのは、1番安い短剣だ。果物ナイフくらいの短い柄と刃の、何のブランドでもないダガーである。


「はあ?! これだけ? お料理しにいくんじゃねえんだぞ」


レインは呆れた様子でヌゥに言った。


「問題ないよ。ていうか、レインこそ丸腰じゃん」

「俺はいらねえんだよ、そんなもんは」

「何それ。まあ、禁術使いがなんだか知らないけど、術をかけられる前にさっさと倒せばいいじゃん」

「そんなうまくいかねえよ…。まあいいや、お前の好きにしろよ」


あっという間に装備が整ってしまった。というか、ほとんど装備してねえけど…。

12時まではまだだいぶ時間があんな。


装備屋を出ると、商店街の店をちら見しながら、集合場所の方面に向かった。ヌゥは観光気分で、その街並みをうきうきと歩いていく。


「ねえねえレイン! あれ見てあれ!」


ヌゥはとあるレストランの中に見えるスイーツの山を、窓の外から覗き見た。

お店の看板には『NOKKAノッカ girlガール』と書かれている。そこはスイーツのバイキングのお店であった。


「美味しそう〜〜」

「うっわ! 甘ったるそ!!」

「食べたいな〜〜」

「無理無理。クソ高えし、この店男子禁制だし」

「ええ?! 何それ〜男女差別じゃん」

「知らねえよクソ!」


ヌゥは甘い食べ物が大好きだった。それなのに独房の食事では滅多に出てくることはないのだ。


レインは終始呆れた様子でヌゥを見ている。


(こうしてるとまじでただのアホそうなガキだよな…。ほんとに大量殺人鬼かよ……)


殺気たてられたときはビビったけど、そうじゃねえ時は普通の子供みてえだ。背も低いし。童顔だしな。

どっちかっていうとアグの方が殺人鬼って顔してるよ。

クソ目つき悪いし。

あーあー、顔思い出しただけでまたイラついてきた。

胸糞悪いぜ…ったく。


「じゃああれは! あの屋台のクレープ! お金いっぱい余ってるでしょ? あれ買おうよ!!」

「はぁ〜? まじガキかよ…クレープとか…」

「いいじゃん! 買って買って!」

「ハァ……」


ヌゥがあまりにしつこくうるさいので、仕方なくレインは屋台のクレープを買いに行く。


すると、クレープ屋の影から、その様子を覗いている幼い女の子がいるのにレインは気づいた。

女の子の身なりは小汚く、あまり裕福ではなさそうといった様相だった。


「……」


レインがその少女の方を見ると、少女は怯えたように目をそらした。


「レイン、イチゴ乗ってるやつね!」

「女子かよ……ったく…」


レインは支払いを終えると、ヌゥにクレープを渡した。


「ほらよ」

「うわぁ〜!!」


ヌゥはそれを受け取ると、目を輝かせた。

レインの手にはもう1つクレープがあった。


「あ、2つ買ったんだね! レインもやっぱり食べたかったんだ!」

「誰が食うかよ、クレープなんてよ!」

「え? じゃあそれは?」


レインはこちらを影から見ていた少女のところに近寄っていく。


「ひっ!」


人相の悪いレインを前に少女はビビっていたが、構わず少女にクレープを差し出した。


「ん!」

「え…?」


少女は驚いたようにレインを見たあと、クレープを受け取った。


「いいの…?」

「いいよ。やるよ」

「あ、ありがとう!!」


少女は満面の笑みをレインに向けたあと、美味しそうにそのクレープを食べ始めた。

レインはそれを見て満足そうに微笑んでいた。


(うっそぉ……!)


それを見たヌゥは唖然とした。口の周りに生クリームをつけながら、ポカンとした様子でレインを見ていた。


「え? なになに?! レイン良い奴じゃん! 口も目つきも悪いのに!」

「俺はお前らと違って悪人じゃねえんだよ! 善人なんだよ! それに目つきは、お前のオトモダチの方が悪いから!」

「えー? そんなことないよぉ!」


クレープを食べ終えて、ヌゥとレインは集合場所にたどり着いた。まだ30分以上前だ。ベーラたちはまだ来ていない。


2人は街の外の草の生えた地面に、横に並んで座っていた。


「ねえ、レイン」

「なんだよ」

「なんでアグを殺そうとしたの。レインは本当は優しいのに」

「……」


ヌゥは殺気だってはいなかった。しかしニコニコもしていなかった。レインもそれを見て真面目な表情を浮かべると、話し始めた。


「お前、アグのやつが何をして捕まったか、知ってるか?」

「知らないよ。俺の方が先に捕まったからね。アグに何回聞いても、教えてくれなかった」

「そうか…」


レインはひと呼吸おいて、また話し出す。


「お前はアグが好きだって言ったよな。友達としてってのはわかってるけど」

「うん」

「俺にも大切な人がいた。その人がアグに殺された。それだけだ」


ヌゥは心をつかまれるような感覚に襲われた。


「…そっか。ごめんねレイン。脅すようなことを言って」

「今度はなんだよ…」

「俺、今ならわかるんだ。大切な人を傷つけられるのは、すっごく辛いことなんだって。俺がアグを傷つける人を許せないように、レインもアグが許せなかったんだね。アグが何をしたのか知らないけど、無期懲役になるくらいだから、俺と変わらないくらいの大きな事件を起こしたんだと思ってる。その犠牲者の1人が君の大切な人だったんだね」

「まあ、そういうことだ」

「俺たちは罪を認めて罰を受ける。だからどんな仕事でもやるよ。そのせいで命がなくなっても、それは仕方ないと思ってるよ」

「何が言いたいんだよ」


それまで前を見て話していたヌゥだったが、この時レインの方を見た。


「アグを、殺さないで」


ヌゥの目が潤んでいた。透き通るようなサファイアブルーの瞳から、涙が流れた。


「服従の紋がある以上、俺は君からアグを守れない。だったら、お願いするしかない」

「驚いたな。殺人鬼が俺に頭を下げんのか」

「だって、他にどうしたらいいか、わからなくて」


ヌゥは自分の手で涙を拭った。


「どうしても守りたいんだ」

「……」


レインはその時、ヌゥに人としての心があることを感じ取った。直感だったけれど。


(俺もいたよ。どうしても守りたかったやつが。もう叶わないけれど)


「そういうお前は、何で殺人なんてやったんだ」

「俺の話? 言っても信じられないと思うよ」

「聞かねえとわかんねえだろ。話せよ」

「……」


ヌゥはレインに、呪いの話と事件の話をした。

そしてそのあと、アグは生まれて初めて出来た、自分のたった1人の友達だということを話した。


「……」

「信じられないでしょ。呪いとか言われてもさ」

「信じる」

「え?」


ヌゥはびっくりしたようにレインを見た。レインは立ち上がって言った。


「アグのことは、殺さねえ。昨日だって、本当に殺そうとしたわけじゃない。ついカッとなっちゃったけどな。断言するよ。俺はアグを許さない。でも殺しはしない」


ヌゥは目を輝かせてレインを見た。

レインはヌゥの顔をちらっと見ると、口を尖らせながら目をそらした。


「ありがとうレイン。だったら、今度は仲良くなりたいな」

「あ、そう! だったらな、まずは俺に敬語を使え敬語を! 先輩かつ歳上だぞ」

「年功序列ってもう古くない? そうだな〜、俺より強くなったらいいよ!」

「んだと?! 俺だってな、リーダー任されるくらい実績はあんだぞ」

「じゃあバルギータで禁術使いを先に倒した方が勝ちね」

「おう。上等だ」

「ふふ! 俺が勝ったら敬語使ってもらおうかな〜」

「ああいいぜ。その代わり、俺が勝ったらレイン様って呼べよ」

「はいはい。お手並み拝見、楽しみにしてるよ」


ベーラとベルがやってきた。が、ヌゥとレインは言い合いに夢中で、こちらに全く気づいていなかった。


ベルはきょとんとした。


(行く前はあんなに殺気だってピリピリしていたのに…。よくわかりませんが、仲直りしてよかったです!)


そして4人はバルギータを目指し、国境を越えた。


























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