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カウントアップ  作者: 東条 李禹
ニュー・ゲーム編
1/5

Level #1

久しぶりの新作です。

投稿スピードはぼちぼちですがお願いします。


『カウントダウン』


 次世代ゲームの極みとまで言われたソーシャルゲーム、略してソシャゲ。その中でも爆発的な人気を誇るゲームがあった。

 『カウントダウン』このゲームは指定された秒数にどれだけ近づけるかを競うゲームだ。平たくいえば時間当てゲーム。

 え?それだけ?と思うかもしれないが、これに最近流行りのパ◯ドラとかモン◯トとかのモンスター要素を組み合わせると意外にもハマる。

 しかもこのゲームにはピタリ賞があって、もしタイムを誤差無く当てることができたら、ある景品がもらえる。

 未だに成功者はいないが……。

 

『Miya』


 おれはこのプレイヤーネームでプレイしている。

 読み方はミヤ。

 このネームは単に網縞あみしま智也ともやというおれの本名をごろの良いように組み合わせただけである。

 自慢じゃないが、ゲーム内ランキングでは4桁台のプレイヤーだ。

 ちょっと低く感じるかもしれないが、1000万ダウンロード突破の人気作で4桁台っていうのは一介の高校生にしては凄い方だと思う。


 そしておれは今、多分世界初の成功者に成ったのではないのだろうか。


『おめでとうございます!指定秒数39秒。Miya様ピタリ賞獲得です!』


 そう。

 おれは、初めてピタリ賞を当てた人物になったのではないだろうか。

 景品がなにか、見当もつかないが、とにかくおれは世界で唯一の人物になったんだと思う。


『では、今から景品を授与します──』


 突如、持っているスマホから激しい光が飛び出す。

 あまりに当然な出来事。こんなことが現実なのだろうか。

 現実?もしかして夢なのか?あぁくそッ。その気になっちまったじゃないか。

 

 光が消えたのちに自分の頬をつねる。


「痛い」


 普通に痛かった。つまりは現実、現実に無操作のスマホから光が飛び出しのだ。

 恐る恐るスマホ確認する。

 しかし、スマホの画面は真っ黒で操作も何も受け付けない。


「バグったか?」


 電源ボタンを押して再起動を試みる。

 すると、あっさりとスマホは開かれた。フゥと一安心したところで、もう一度『カウントダウン』を開く。

 が、しかし、おれの馴染みのあるあのプレイヤーネーム『Miya』のデータはそこにはなかった。あの一瞬でおれの4桁台データはピタリ賞とともに消えたのだ。


 結局、データは修復不可能な上に景品もなし。家でスマホで遊んでただけなのに災難な目にあった。



◇  ◇  ◇


 

 翌日 13時15分 私立高校


「ってなわけでおれのデータ消えちゃったわけよ」

「ピタリ賞ねぇ。夢でも見たんじゃないか。ピタリは簡単じゃない。ほんのわずかな誤差も入らないんだぞ?全世界1000万ダウンロードを超える人気作で世界中の人が未だ成功に至っていない。そんなのがお前にあたると思うか?」


 おれの友人、一原いちはら翔太しょうたの言い分はわかる。

 確かに、そんなことができるはずがない。

 しかし、現におれのデータは消えているのだ。そう簡単に夢と割り切ってたまるか。


「もう一回やり直せって手伝ってやるから」

「信じてくれないならいいよ!」


 やけになって教室を飛び出す。

 心なしか今日は調子が悪い。

 ムカムカしているせいかも知れないが、とにかく保健室に行って少し休もう。

 そう決めて、保健室に行くことにした。



「あれ?あんな子いたっけ?」


 教室からの移動途中にすれ違う女の子に気を奪われる。

 髪は銀色で肌白く背は高い、顔も小さくスタイル抜群。まるでモデルのようなその女の子。見覚えのないその姿にいろんな意味で釘ずけになりながらも怪しまれないようにその場を後にする。

 

「失礼します。2ーBの網縞です。休ませてもらいたいんですけど」

「網縞くんが来るなんて珍しいわね。健康には自信があったんじゃなかったの?」

「そうなんですけどね。今日はやけに調子が悪くって」


 そう言ってベッドに横たわる。

 こうして落ち着いて見ると翔太には随分と理不尽な思いをさせてしまっただろう。

 今度謝らないとな。


 数秒もかからず、おれは眠りに落ちた。


「ねえ聞いてる?あなた大変なことになっちゃったよ」

「きみは……」

「わたしのことなんてどうでもいい。でも、あなたのその能力アビリティーは多くの人を惹きつける。気をつけね」


 それから、体感時間にして約5時間。実際には約2時間その光景を頭の中でなんども繰り返した。

 

「大丈夫?網縞くん。あなたうなされてたわよ」

「だ、大丈夫です。すいません今日はもう帰ります」

「もうとっくに下校時間よ。部活動は会議のために中止だから多分もう学校に一人もいないわよ。網縞くんも気をつけて帰りなさい」

「わかりました」


 朦朧もうろうとする意識の中、おれは帰る支度を始める。近くにあった鏡を見て思う、ひどい顔だ。髪もボサボサでだらしがない。

 手で髪を整える。少しマシになったか。

 そして、保健室を出る前に一言。



「ありがとうございました」

「はーい。また明日ね!」


 気をつけてか。

 頭の中でこの言葉にひっかかり続ける。

 一体なにに気をつけろっていうんだ。

 モヤモヤした感じは無くなったものの今度はよく分からない恐怖、微妙な恐怖感がおれを襲った。あんなに繰り返しなんども見せられるとあの顔も覚えてしまう。

 銀髪で色白なとても可愛い女の子。ん?どこかで見覚えがって、廊下で会った銀髪美人だ!

 余計に謎だろぉ。本当ほんとにどういうことだ?


 分からないことをいくら考えてもなにも変わらない。

 おれはとっと家に帰っていつも通り『カウントダウン』を開いた。

 

「仕方がない。初めからやろう」


 慣れた手つきで初期データを打ち込む。プレイヤーネームはもちろん『Miya』ここは変える気はない。というか、前回と全てを同じようにするつもりだ。目指せ4桁台ランカー。


『ご利用にあたって利用規約に同意してください』


 利用規約か。前も一様読んだしな。もう一回読むこともないだろ。

 そう言って同意のボタンを押す。


『利用規約の内容は確認されましたか?』


 こういうの嫌いなんだよなぁ。いちいち面倒だし。

 真面目な性格なおれだが、面倒なことはできればやりたくない主義の人間だ。そんな人間にとって再確認を承認するというのはちょっとイラっとするものだった。


『本当によろしいですか?命の危険が伴われます』


 だからいいって言ってるだろ……は?命の危険ってなんだよ。

 一度選択をキャンセルして前の状態にもどし、利用規約を開く。



【利用規約】


 第1条 このゲームは命がけのサバイバルゲームのため命の危険が伴われます。


 第2条 このゲームを退会される場合は戸籍から抹消させていただきます。


 第3条 このゲームをネット等に公開した場合、執行官が速やかに処分します。


 第4条 ゲームを行うにあたり、初めて遊ばれる方には300万円の支給がございます。


 第5条 活躍に応じて月ごとに報酬を送金します。


 第6条 プレイヤーには必ず1つ能力アビリティーが与えられます。


 第7条 ゲーム後の残骸は執行官が処理しますのご安心ください。


 第8条 このゲームにはランカー制がございます。もし、ランク圏外となりました方は自動的に退会となります。


次回もお楽しみに!

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