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異世界世紀末勇者無頼伝説   作者: ヘルメット
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神を倒したその後に

勝手に動くキャラができるまで書きたいと思います。

 アレクセイの野郎が相談したいとかなんとかで、俺は今炭鉱の中をトロッコで移動中だ。故郷にいたヒャッハー共がここにいれば『ひゃっはー!!こいつはご機嫌だぜえええ』とか絶対言いうだろう。

 この間にも鉄の団とかがこっちに進行してるんじゃないかという話が出ていたが、俺の知ったこっちゃねえ。


「おいジジイ、まだつかねえのか?」


俺はトロッコを運転してるジジイに声をかける。


「は、もう少々でB24坑道に到着いたしますので、お待ちください」


「け、さっさとしてくれ」


 俺は酒瓶をあおる。もう残り少ねえ。


「到着です」


 トロッコが到着した先にアレクセイがいた。そしてその後ろに広がる空間には、機神と呼ばれた兵器が存在していた。


「きてくれたか、ゼロ。バスクはこの神を使って何かしようとしているらしい。しかし私の調査ではこの神は・・・・・・」


「アレクセイ、そこをどけぇ!!」


 俺は全速力でアレクセイを突き飛ばす。直後にアレクセイのいた位置を機神から伸びたコードが埋め尽くした。


「馬鹿な、目覚めたというのか?!」


「目覚めるもクソもねえ、このクソッタレ野郎は敵に値する存在が現れた時、生体コアを求めてさっきみたいに捕獲行為をするんだよぉ。今までここの住人は歯牙にもかけていなかったというわけだ。しかぁし、俺の存在は見過ごせなかったみたいだなぁ」


 アレクセイを捕獲してコアにされると面倒くせえからさっさとぶっ壊してやるぜ。


「機神破砕拳奥義・斬壊衝波!!」


 俺の放った技は気を極限まで研ぎ澄ました見えない巨大なギロチンの刃よ。一撃で死ね、旧時代のクソ野郎め。


「なんと!?」


 アレクセイが驚くのも無理もない。俺の一撃で機神の野郎は真っ二つ、まだ若干動いてやがるが、生体コアなしの機神なんぞこんなもんよ。


「この化け物は旧時代の機神だ。なんでこんなところにいやがったのかはしらねえが、俺の手にかかればこのとおりよ」


「バスクの目的はこれを目覚めさせることだったと思われるが、まさかこんなことになっているとは思うまい。いや、貴殿を呼んだのはこれをどう防衛するか聞きたかったのだが、これならば利用はできないだろう」


 なんか面倒くせえことを考えていたらしいが、こうして倒してしまえば何も問題ねえ。しかし間者の技といい、この機神を知ってるようなことといい、バスクって野郎はなんなんだろうな。まあ敵対するなら殺しちまえばいいだけだがなあ、グヘヘ。


 上に戻ったら鉄の団が襲撃にきていた。街道沿いの村を襲った騎士共の仲間のようだ。青鎧の騎士達が奮戦しているがどうにも押され気味みてえだ。

アレクセイが出てきたこともあって青鎧共は気合を入れなおしたようだが、町の連中は使えそうにねえ。


「グヘヘ・・・この俺の速さについてこれるかぁ?」


 俺は高速で奴らの間に駆け込むと次々に素手で胸板をぶち抜いていく。鉄の鎧なんぞなんの障害にもなりゃしねえ。俺の素早い拳の前では無意味よ!

軽快に鉄の団を減らしていくと、えらそうな奴が出てきて俺の拳を避けやがった。


「でかい図体の癖になんて身のこなしだ、部下共では相手になるまい。この俺が相手になろう」


 構えたその男は俺より一回りは小さいが、かなり鍛えた肉体の持ち主だった。もっとも俺が相手では死ぬしかないがなぁ、グヘヘヘェ。


「ゼロ、気をつけろ!その男は、処刑騎士ダルトンだ。そこいらの雑兵とは違うぞ」


 アレクセイの声が引き金となり、ダルトンは俺に巨大な剣を振りかぶる。だが俺の反応を上回る速度はない。ご自慢の大剣を俺は片手で掴み、刃を粉砕して半ばからへし折る。


「何て奴だ」


 剣を折られたダルトンはそれでも観念した様子はなかった。何か隠し玉がある奴の顔をしている。おもしれえ。


「おい、てめぇまだ何かあるんだろ?それ見せてみろ」


「ふ、ばれていたか。ならばこの俺の奥義を見せてやろう。はあああ!!」


 気合を入れたダルトンの鎧がはじけ飛ぶ。中から現れた奴の筋肉は膨張して俺に匹敵するレベルのサイズになっていた。


「手品はそれでおしまいか?」


「ほざけ!バスク様にさずかったこの力で貴様を砕いてくれる」


 瞬発力が大幅に増したダルトンの飛び蹴りを俺は軽くいなして避ける。軌道を逸らされたダルトンのとび蹴りは鉄の団の一人に命中し、そいつの胴体を真っ二つにしていた。


「おのれ、避けるな!!正面から受けてみろ」


「ボケが、勝てば何してもいいんだよぉ!!ゲヘヘヘェ」


 俺は飛んできたダルトンのタックルを真正面から受けと・・・・・・めない。誰がこんなマヌケな直線運動を食らうか。適当に拾った槍を放り投げるとダルトンの肩口に刺さり、もんどりうって倒れた。

 これで終わったと思ったのか、アホな町の住民が気をぬきやがった。ダルトンはそいつの首に手をかけるとこういいやがった。


「動くな、動いたらこいつの命はないぞ!」


「やってみろ」


 俺はそのまま接近し、何もできないダルトンの額に人差し指を一本刺した。ダルトンが倒れた鉄の団は壊走していった。


「ゼロ、次はきっとバスクが出てくる。そのときもう一度力を貸してくれないだろうか?」


 アレクセイの野郎は勝ったことに喜びを見せるでもなく次の戦いについて話をしてきた。


「け、知ったこっちゃねえよ。来たら殺すだけよ、グヘッヘッヘェ・・・・・・」




アレクセイの手記



 神はゼロによって討たれた。彼がいなければバスクに奪われていた可能性は高いだろうが、まさかの神殺しまでしてしまうとは思わなかった。彼は神の正体を知っていたようだが、今度聞いてみるとしよう。バスクの直属の部下であるダルトンを倒したことで次はバスク本人が出てくると思われる。それまでなんとかゼロには協力をしてもらわなければいけない。だが彼は勇者だ、きっと協力してくれるだろう。



※ちょこっとキャラ紹介


ゼロさん・・・・・・・機神によって滅びた彼の世界。機神破砕拳は素手で彼らと対峙したときに倒しうる術である。世紀末勇者らしい生活が始まる。


トロッコのジジイ・・・・・・いつもトロッコにいる。家に帰った時をみたものがいない。


アレクセイ・・・・・・ゼロを勇者だと確信している。英雄を見る眼差しが客観的に見てきつい。


ダルトン・・・・・・バスク直属の処刑騎士の二つ名をもつ騎士。超絶な腕力と瞬発力を誇るが、ゼロの敵ではなかった。なお彼の特技は実は魔法だったりする。肉体を膨張させる技は魔力を体に流して無理をしている。


本文中でなぞの部分はだいたいキャラ紹介で消化されます。

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