雨降達の出会い
こんにちは。乾季です。
自作Projectの『雨降Project』の小説です。詳しい設定を知りたい場合は、うごメモで『乾季』と検索すれば設定資料があります。まだ投稿してないですが。ゆっくり読んでいただけると嬉しいです。
ー目を開けると、僕は赤い空の下にいた。ー
2015年…のはずなのだけど…
「…何か違う…。」
今日、どうやら僕は異世界に来たようです。
…昼寝している間に?
「あっまた死人だ~…ってえぇ!?なんで生きてるの!?」
身体が浮いている少女が…ん?身体が浮いている?
死人?生きてる?
「あの…意味が分からないんだけど…」
「ごめんごめん!意味わかんないよね!とりあえずこっちおいで~。」
とりあえず頭の中を整理させて…とも言えず。ここに立ってても仕方がないので着いていく事にした。
移動中は特に会話も無く、すぐに着いた。
「ここに君と同じ子達が居るんだよ~。入って適当に過ごしててね~。」
「は、はい…」
『雨降』と書かれたドア。中からは何か賑やかな声がする。
隣で女の子も見てるし、こんな異世界から帰る方法があるかもしれない。
ガチャ…ギイィ…と少し錆びた音がした。
ドアの向こうに広がる光景には、女の子…2人と男の子3人。
「…ん?新しい死人?」
「ここに来たって事は俺達と同じ。生きている人間だろうが。馬鹿。」
「雨季はすぐ馬鹿馬鹿言うんだから…」
駄目だ。全然意味が分からない…
「あの…」
「へっ?…あぁ。どうしたの?」
もう一人の少女が僕のパーカーの袖を引っ張りながら話しかけてきた。
「えっと…その…座ってくだしゃい…」
「…くだしゃい?」
今この子噛んだよね?
「うぅ~…噛んだだけです…」
「ごめんって。だから泣かないで?」
泣きそうな少女にそう言って、僕はソファーに腰掛けた。
「そう言えば君。名前は何て言うの?俺は乾季。」
「え、あ、えっと…朱鷺羽…笹野川 朱鷺羽です。」
「朱鷺羽…か。俺は雨季。」
「…俺は奏樹。」
「僕は風芽です。」
「私は…和神です…」
「皆紹介したかな?あ、さっき君を連れてきた子は、死猟 砂雨だよ。」
「は、はあ…」
そんな感じで自己紹介が終わって、しばらく沈黙が続いた。
僕も何を話せばいいのか分からず黙っていたが、沈黙を破ったのは乾季さんだった。
「そう言えば朱鷺羽君。君がここに来る前何してたか覚えてる?」
ここに来る前…
「確か、草原で寝転んで、そこで寝てた…と思います。…でもどうしてですか?」
と言うと、雨季さんが答えた。
「これから話すことはとても大事なことだ。よく覚えておけ。」
"大事なこと"?ここから出る方法とか?よく分からないけど、聞いてみることにした。内容は、また今度のお話。