ぬるい夜
心臓が激しく揺れるのは酔ってるからじゃない
あなたのその目がいけないのよ
鋭く熱くどこまでも怖い目
アイスピックで突きたくなるの
だから氷を叩いてばら蒔くの
このぬるい夜を冷やしたい
30年物の琥珀があなたに溶ける
好奇心と惰性だったの
住む世界が違うから
通りすがりの男
歌うしかないでしょう
ねえ
キープしているのはボトル?それとも憐みですか
あなたの透き通るような無垢な肌
争いの傷は隠したのか消したのか
ライターの火で炙り出したくなるの
あなたの中を焦がし露わにしたい
からだはいつも通り抜けるだけ
傍で冷たく光っている腕時計
残り香だけが笑うから
さよならまたね
つぎの男とは
薔薇のバーボン飲むの
ねえ