表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Magicians Online  作者: 朝陽
6/20

契約

・・・・以上がこの世界でのルールです。それではご武運を!」


周りがざわつき始めて不安の声が出た。


しかし一方では・・・


「すげぇ」

「おい、誰か俺のほっぺた抓れy(ry イタタタタた!」

「ってことは早く魔法の属性を選んでエリア行こうぜ!」

「まずはここから出ることだろ!

 ・・・すぐ出られるけど。」

「てか一番簡単なエリアってどこだっけ?」

「とりあえず出陣だぁ━━━━!!」

「行くぞ野郎ども━━━━!!」

「オォー!!」  ・・・etc,etc


どうしてこうなったか。



――――――――


製作者は言った。


「このゲームをクリアしろ!

 それまでお前たちはこの世界から脱出不可能だ!」


空気が静まった。

まるで誰かが死んだような重たい空気だ。


皆一斉にメニューを開いた。

・・・・・確かにログアウトの文字がなかった。


ざわついた。


また製作者は言った。

 

「だが心配するな!

 この世界の時間速度は現実(向こうの世界)の86400倍、

 無論お前たちの体感速度も!

 つまりこちらの1日が現実での1秒だ!

 その上この世界ではお前達は、歳を取らない!

 だが万が一のこともある。

 お前らの体は冷凍保存されているから死ぬことはない。」


ワア━━━━!!


っという歓声が聞こえた。


「ただ油断はするなよ!

 この世界で起こったことは

 現実でも本当に起きたこととなる!

 例えばこの世界で憎んだ奴がいたら、現実でも憎くなる!

 この世界で子供を作ってしまったら現実にそいつは生まれてくる!」



一気にざわつき始めた。


「なぜ子供が生まれる?」

「感情がそのままって一体?」

「よくわからんがどうすればいい」・・etc,etc・・



また製作者の声が聞こえた。


「申し訳ないがそれらは企業秘密だ。

 ただ、ここで起こったことが現実で起こるということだけ覚えておいてくれ。

 最後に、五感や感情も全てが再現されるこの世界、

 存分に楽しめ!

 さあ、プレイヤー達よ! 

 王と契約して、俺たちに勝ってみろ!」



――――


口調でわかると思うが、

さっきの声の人は最初の人とは別人だ。

そしてこの世界で死んだ場合のペナルティは現実の死ではなく、

所持金半分失う。

それなんて某RPG?


この世界はMMORPGのMagicians Onlineと大きな違いはない。

魔法も剣も使える。

国も立てれたら国王にもなれる。

ギルドは自分たちで作らなければならない。


しかし、このゲームをクリアするまでログアウトは不可能。

こちらで起こったことは現実でも起こることとなる。


でも俺にとってはもっと大きな問題があった。


「あれ?最初の雑魚との1戦は?」


どうでもいいようで、実は魔法のありがたみが分かる大事な戦闘。

それがなかった。


これはつまり一刻も早くゲームにクリアしろということか?

・・・それは違うな。

ならば定期更新はないはずだ。

ダンジョンの攻略を制作者たちに見してくれ?

なら何故ダンジョン前から始めない?

いや、それはそれでおかしいけど。


何かいかにも魔法を覚えてくれみたいな感じだな・・・

・・・絶対裏あるだろこれ!

だって話うますぎるでしょ!

でも契約は普通に成立している・・・

魔法が弱いなんてことはなさそうだ。

やっぱ何もなかったとか?


「おい見ろよ!

 ガチで魔法使えんじゃん!」


誰かはわからないがそう叫ぶ奴がいた。

そいつは掌に大きな炎を作っていた。

 

「本当だ!」

「こっちもだ!」


あれ?

皆さん普通に出来てる・・


恥ずかし!! (/ω\)ハズカシーィ


おっとっと。


さて、俺も魔法の契約しますか。

雷の王に。

えっ?俺さっき何か言ってました?

え?

製作者何か企んでいる? 裏がある?

HAHAHA!

何を言っているんですか君達はww

人違いでしょう、ひ・と・ち・が・い


・・・急に恥ずかしくなってきた。

でも考えても仕方ないから、

とりあえず契約することにしました。


「雷の王よ・・」

「あっいたいた!」


声をかけてきたのは白い髪に紅色の目をした人物。

前がチャックのフード付きの真っ黒のコート、中には白の服、ジーパン。

なんか俺の服とかぶりそうだな・・・

ただ容姿は全く変わっていなかった。

それはおいといて、

走ってきたのか、兄さんの息が切れていた。


「あっ兄さん!

 どうしたのそんなに息を切らして・・」

「あ、いや、お前それよりもう契約してしまった?」

「いや、まだだけど。」

「よかった。」

「どうしたの?何か問題でも?」

「ああ、物凄い大問題。

 もしかしなくてもこのゲーム、えげつなく難易度高いだろうな。」

「なぜに?」

「話はあとだ。

 まずは未来と合流するぞ。」


と言って走り出そうとした。

その時、


「私がどうかしましたか?」


そこには金髪ロングヘアーの美少女がいた。


「未来?」

「そうですが?

 あ、この髪型だから分かりませんでした?」


どちらかというと〝髪の色〟なんだが・・

ロングヘアーは違和感はない。

ツインテールだったけど髪長かったし。


「そうだ未来、お前もう王と契約してしまった?」

「いえ、話が余りにもうまくいくすぎていたので

 まだですが・・・」

「流石!助かった・・」


なんの話かさっぱり分からなかったが一つ気になることがあった。


「二人とも俺を探してたの?」

「ああ。

 正確にはお前と未来だが。」

「はい。私も司君と紫音さんを。」

「結構見つけるの早くなかった?」

「「え?だってお前(司君)黒髪黒目って結構目立つじゃん(じゃないですか)。」」


聴きたくなかったこの一言。


「そんなことより本題に入る。」


兄さんが話題を変えた。


「ここは人が多いし、誰かに聞かれたら困るから、

 あまり大きな声では言えないし、詳しくはあとで説明するから・・

 司、お前多分雷の王と契約結ぶだろ。」

「うん。何か問題ある?」

「いや、その際雷属性の魔法が使えるようにではなく

 〝竜をも滅ぼす雷の魔法〟に変えるんだ?」

「へ?それってどういう意味・・」

「さっき言った通りだ。

 今は大人しく言うことを聞いてくれ。」

「はぁ。」

「未来も前と同じように光属性の魔法か?」

「はい。ダメでしょうか?」

「いや、そんなことはないが物足りないな。

 治癒魔法が使えるようにも契約してくれ。」

「治癒魔法?

 そんな魔法ありましたっけ?」

「いや、無い。

 俺がさっき考えた。

 じゃあ二人とも王と契約してくれ。」


兄さんが何を言いたいのかはよくわからなかったが、

とりあえず言う通りにしてみた。


「雷の王よ、我に答えよ。」


周りが黒くなり静けさと微量の寒さを感じた。


「我こそ雷の王。

 汝、我が属性の魔法を求むか?」

「我は竜をも滅ぼす雷の魔法を求む」


雷の王が黙り込んだ。

流石に無理じゃないか?

最悪の場合雷属性の魔法が使えなくなるとか・・

・・・やっぱ厨二だなこのやり取り。

しばらくすると雷の王が頷き、


「宜しい。

 汝に竜をも滅ぼす雷の魔法をさずけよう。」

「ありがとう御座います。」


嘘だろ?

なんか成功した!

(∩´∀`)∩ワーイ (∩´∀`)∩ワーイ


未来の方は・・・


「紫音さん!

 なぜか成功しました!

 使えますよ!治癒魔法!」


スゲー嬉しそう。

可愛いなぁー


・・・じゃなくて、

え?治癒魔法とかこのゲームあったっけ?


急に不安になってきた。


俺は〝廃人〟だったはずなのに・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ