約束
晃だ。
360度どこから見てもイケメン野郎の。
「何でお前こんなとこにいんの?」
「どっちかって言うとそれは俺のセリフなんだが・・」
「で、なんでお前がここにいんの?」
「討伐だよ。
リヴァイアサンの。」
「じゃあお前は討伐隊の中の一人・・
他の奴は?」
「ああ?
俺一人できた。」
「ええっ!? お前一人で!?
薄情な奴らだなぁ~、リヴァイアサンを一人で討伐させに行かせるなんて。」
「そんなこと言ったらお前もだろ。」
「あ、そうか・・・
じゃなくて、俺は元々一人であって・・」
「俺もなんだが。
まあお前は廃人さんだからな。」
「でもなんでお前は一人なの?
そんなにLv高いの?」
「あれ? お前寝ぼけてんの?
もうこのゲームではLv制度が無くなったって制作者からメール来だろ?」
「え?そうなの?」
「ああ。
だからこれからは最初に契約した魔法の強さと使い道が大事だとよ。
モンスターランクとギルドランクはあるらしいが。
だからリヴァイアサンも強かったんじゃない?」
「強かったけど・・・
そんなメール来てたっけ?
えーっと、メニュー開け。」
ブゥンと音がしメニューが開いた。
「メールボックスっと・・・」
メールボックス
新着メール5件
ヮ(゜д゜)ォ!
確かにあった。
嘘だとは思わなかったが。
あ、本当にLv制度無くなったんだ・・・
もうこれRPGって呼べなくね?
「それじゃあ何で一人なんだよ晃?」
Lv制度がなくなったのだから
恐らく数人がかりじゃないとリヴァイアサンは倒せない。
・・・俺が一人で倒したじゃんとか突っ込まないで・・
「そういえば言って無かったな。
俺の魔法の属性は水属性なんだが、
只の水属性魔法じゃ無くてな・・・」
「竜をも滅する水属性魔法?」
「正解!・・
でもお前もそうだから流石に分かったかw
いや、その魔法のおかげで一人でそいつ倒したんだからな。」
「俺以外にそういう考え持つ奴いたんだ・・」
この後晃からは俺が迷子状態だったり気絶していた時の話を聞いた。
その時特にどうといった出来事はなかったらしいが、
強いていえば其々の正規ギルドが強化されていったのと、
同じく闇ギルドもそうなったということだ。
「お前はもうギルド建てたの?」
「いや、まだだ。
でもギルドはロールドールの大陸に建てるつもりだ。」
「でもあっこって帝国が支配してるとこじゃ無かったっけ?」
「だからこそだ。
そこに建てるギルドなんて数少ないし、
帝国さえ何とかなればやりやすいだろ。」
「成程。」
「で、お前はどっかのギルドに入るつもりは・・」
「無い・・・な。
当分は一人旅だな。」
「何が目的で?」
「このゲームに勝つため。」
「へえ。
まあ俺がギルド建てたらお前協力するし、
多分未来ちゃんの方も協力するだろうから、頑張れよ。」
「へ~い。」
「そういえばお前の兄さんの方は・・?」
「俺と同じく。
今は二手に別れているからいないけど。」
「じゃ、そっちの方にも手を貸さなきゃな。」
「頼んだぞ。
流石に一人はきついから・・」
「ああ、約束だ。」
こんなぐーたらな話を続けて暫く経った。
「じゃ、リヴァイアサン倒されたことだし、
俺もう行くわ。」
「俺は金回収するんで。
そんj・・」
―――――グギャアアアアア―――――
「なんだこれ!?」
いきなり断末魔の様な叫び声が聞こえた。
「リヴァイアサンか!?」
「どこからだ!?」
「・・・・だ!
湖の中だ!」
「はあ?
それってどういう意味・・?」
「取り敢えず行くぞ!」
「取り敢えずってお前・・」
晃が断末魔の聞こえた湖の中に飛び込んだ。
いきなりだったもんだから吃驚した。
てか行く必要あんのか?
・・・あ、金の回収・・
「おいおいマジかよ・・・」
連戦とかにならなきゃいいけど・・




