生還
前回までのあらすじ。
俺はリヴァイアサンに倒された。
という夢を見たんだ。
―――――
「う~ん」
気がつくとベッドの上。
周りは木で出来ていて窓や本棚、テーブルの上には花瓶もある。
と、なればここは宿屋か、家の中かだ。
こういうのはお決まりのパターンである。
俺が道でバターンと倒れていたのを
同じ年の美少女か年下の少年少女が助けてくれた・・
というものである。
「そういえば右手は・・・?」
あった。
確か食われたはずなのに・・
再生でもしたのか?
とりあえず部屋を出た。
ドア開けようとしたらドアがおもいッきり開けられた。
このドアは引きドアだ。
つまり、
ゴチーン!
「いったぁ! Σ(゜Д゜ υ) イタ!!」
「あわわ ご、ごめんなさい! (((( ;゜д゜)))アワワワワ」
こうなった。
「大丈夫ですか?」
「はい、なんとか
それよりここはどこなんですか?」
「ああ、ここは私の家です。
あなたが道で倒れていたので・・
凄い傷でしたし、右手が無かったのでとりあえずみたいなかんじですけど・・」
ということはアレは夢ではなかったな。
「それより右手はどうしましょうか・・」
「ああ、これですか、
何か治ってました。」
「ええ!なんで?
さあ? 分かりませんが・・」
「へえ・・
何はともあれ良かったですね、
この世界で起きたことは現実でも本当の出来事になるらしいですし。」
すっかり忘れてた!
危なかった・・
「あー・・
あなたNPCですか?」
「へ?
いえ、プレイヤーです。
まあ兎に角ありがとう御座います。
えーっと・・」
「あ、自己紹介がまだでしたね。
リサです。あなたは?」
「ツカサって言います。
助けていただいてありがとうございました。」
この村は特に名もない村だそうだ。
リサさんはこの村で鍛冶屋をやっているらしい。
どうやら前回でもやっていたそうだ。
髪は薄緑色のロングヘアーで、
大人しそうで大人びた美人といった感じの人だったが、
聞くと年齢は俺と変わりなかった。
本人は同世代のやつだから敬語じゃなくていいと言っていたが、
どうも命の恩人にはそれをやめるのは非常にまずい。
今思えば女性に年齢を聞くのはタブーじゃなかったっけ?
まあリサさんがいい人そうで良かった。というわけである。
それより俺が戦ったリヴァイアサン、
出現したのは1週間前、
俺が戦ったのは3日前。その間何してたかって?
気絶ですよ!すみまぜんね!
さて、1週間前から現れて、
ここからビクトリアに行くこともできず、
ビクトリアからここに来ることもできずといった
非常に邪魔な魔物であった。
その上半端なく強いから討伐隊がいくつも派遣されたが全て返り討ちにあったという。
だから俺はリヴァイアサンを倒しに行こうと思う。
つまりこれは、
倒された奴らの所持金の半分が落ちて、
それをリヴァイアサンが拾った。
俺はリヴァイアサンが手に入れた金をリヴァイアサンを倒すと奪える。
この世界ではそういうふうになっている。
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