表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君と夢の中で  作者: 七瀬乃


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/11

第10話


「颯太くん」

 目を開けると、制服を着たゆめが、教室の真ん中あたりの席に座っている。


「教室だ……。少しずつ思い出しているんだね」


「たぶん……。制服を出せたあと、色々イメージして、この教室が出てきたの。でも、先生とか友達とかは思い出せない。まず親の顔を思い出せないもんね……」


 俺はゆめの横の席に座り、ゆめに体を向けた。


「うん……。少しずつ思い出していこう。君が同じ学校だって分かったから、ゆめって子知らないか聞き回ったんだ。同じ学年に君はいなかったってことは分かった。だから明日一年生に聞いて回ろうと思ってるんだ」


「ありがとう……。私も思い出せるように頑張るね」


 ゆめが微笑みながら俺を見つめている。

 俺の血液にチョコレートが混ざって、全身に巡っていくような感じがする。


「なぁなぁ。俺、ゆめの好きなこととか、好きなものとか知りたいなぁ」


「好きなもの……」

 ゆめが自分の手のひらを見ている。俺も見ていると、手のひらにイチゴが出てきた。


「イチゴ好きなの?」


「たぶん……最初に浮かんできたのがイチゴだった」

 ゆめが目を細くして笑った。


「じゃあ他には?」


 ゆめが、うーん、と首を傾げていると、机の上に焼き鳥が出てきた。


「私、焼き鳥好きなのかも」


「けっこう渋いな」


「なんか恥ずかしい」

 ゆめを見ると少しだけ耳が赤くなっていた。


 俺はその姿を見ると、心の中に住んでいる天使が鐘を鳴らし始める。鐘が鳴り始めると、どうにも口角が上がってしまう。


 それから、ゆめは好きなものや嫌いなものも少しずつ思い出していった。


 アラームが鳴り、俺は目を覚ました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ