表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

きらきらをつかまえて

作者: みふねみふ
掲載日:2026/01/22

「ゆーきやこんこっ、あられやこんこっ」

「なぁに、そのうた?」

「ゆきっていう冬のうただよ!ようちえんでおしえてもらったんだ」

「そうなんだ!わたしもうたう!」


とーってもさむい冬の日。あたたかいところに住むひまりちゃんは、お父さんとお母さんといっしょに、

いとこのはるきくんのおうちにあそびに来ていました。

いっしょにゆきのうたをうたったあと、ひまりちゃんは、はるきくんにききました。


「ねぇねぇ、ゆきってなあに?」


ひまりちゃんが住んでいるところはあたたかいので、冬にゆきがふりません。だから、ひまりちゃんはまだきちんとしたゆきを見たことがないのです。


「えっと、ゆきはしろくて、つめたくて、きらきらしているものなんだ」

「へー?」

「ぼくが住んでいるところは毎年ゆきがふるから、ひまりちゃんも見れるかも!」

「ほんとう!?見てみたい!」

そうしてその日ふたりは、ゆきの話をしながら、おうちでたくさんあそびました。


次の日。はるきくんのおうちの窓から、チラチラと白いものがふってくるのが見えました。


「はるきくん、あれってもしかしてゆき?」

「うん、そうだよ」

「やったー!ゆきがふってきた!」

そう言って、ひまりちゃんはお外に飛び出してしまいました。

はるきくんの住むところは、冬はとてもさむいので、お外に出る時はてぶくろやコートがひつようです。このままではひまりちゃんがかぜをひいてしまう!


「ひまりちゃん、まってー!」

そう言って、はるきくんもいそいでひまりちゃんを追いかけました。


はるきくんが追いかけた先には、ひまりちゃんがしゅんと落ち込んで立っているすがたが見えました。

「どうしたの?ひまりちゃん」

「あのね、すーーっごくきれいだったから、ゆきをつかまえようとしたの。でも、つかまえた!とおもったのに…」


ひまりちゃんが手のひらをそっと広げると、ひまりちゃんの手のひらは水でびしゃびしゃになっていました。


「それはゆきが溶けちゃったんだね」

「そんな…こんなにきれいなのに、おうちにもってかえることができないの?」

ひまりちゃんは、いまにも泣きそうです。


「そのままだと持ち帰れないけど、こうすれば持ち帰ることができるかもしれないよ?」

そう言って、はるきくんのお父さんが、ふたりのてぶくろとコートをもってきました。


「ほんとう!?でも、どうすればいいの?」

「これはふたりだけではむずかしいから、お父さんがてつだってあげるね」


そう言って、はるきくんのお父さんは透明な板と、せっちゃくざいを取り出しました。


「この板に、ゆきの結晶を集めてごらん」

ふたりははるきくんのお父さんの言う通りに、ゆきの結晶を集めました。

ゆきの結晶がついた板をお父さんに渡すと、お父さんはその上に透明な液体をかけて、もうひとつのとうめいな板をさらに上からかぶせました。

「少しまっててね」

そう言ってはるきくんのお父さんは、ゆきの結晶の板をもったまま、おうちの中にもどっていきました。しばらくすると。

「ふたりとも、こっちにおいで」

そう言ってお父さんは、ドアをガチャリと開けてふたりを手まねきしました。

ふたりはゆきの結晶がどうなったのか、どきどきしながらおうちに入りました。すると


「わぁ、すごい!」

「ゆきの結晶が…!」

なんと、ゆきの結晶がとうめいな板の中で、きれいな形のままでのこっていたのです!

「すごいすごい!まほう?」

ひまりちゃんは目をきらきらさせています。


「これはね、レプリカっていうものにしたんだ」

はるきくんのお父さんがこたえます。

「れぷりか?」

はるきくんはふしぎそうにしています。

「まあ、まほうみたいなものかもしれないね」

「そうなんだ。よかったね、ひまりちゃん!」

「うん!」

ゆきの結晶はレプリカになって、きらきらのまま、のこることができました。


そしてさらに次の日。ひまりちゃんたちがじぶんのおうちにかえる日がやってきました。はるきくんは、ひまりちゃんにゆきの結晶の板をプレゼントしました。


すると、ひまりちゃんはポケットから何かを取り出しました。

「これ、あげる!」

ひまりちゃんは少しだけしわしわになって紙にくっついている、赤い何かをわたしました。


「これ、なあに?」

「ハイビスカスっていうお花なの!私が住んでいるところにたくさんさいてるんだ」

そう、ひまりちゃんがわたしたのは、ハイビスカスの押し花だったのです。

ひまりちゃんが住んでいるところではゆきは見れませんが、かわりにハイビスカスのような、きれいなお花が見れるのです。


「すごい!たいせつにするね」

「ありがとう!」


そうして、ふたりはゆきの結晶とハイビスカスをこうかんして、ひまりちゃんはかえりました。


ゆきの結晶とハイビスカスの押し花。ふたりの中できらきらした、すてきな思い出ができました。おしまい!

冬童話2026が小説家になろうでの初めての投稿となります。稚拙ではありますが、たくさんの人に読んでもらえたら嬉しいです。改行空白含めて投稿時の文字数が2026字だったのも何かの縁かも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
すごく可愛いお話でした! ハイビスカスと雪のコントラストが素敵ですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ