コスモスの花言葉
『第5回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』参加作品です。
冬といえばグ◯コロとなろラジ大賞ですよね(迫真)。
今回もキーワード全制覇目指して頑張ります。
まずは『コスモス』。
とりあえず得意分野で書いてみました。
よろしければお楽しみください。
「コスモスの花言葉って知ってる?」
「……いや、知らねえ」
「そっか」
……何だ?
学校からの帰り道。
幼馴染が急に妙な事を言ってきた。
「それじゃあ猫が歌う動画は観た?」
「それは知ってる。ニュースにもなってたから」
「あれマジで歌っててびっくりだよねー」
いつも通りの会話をしながらも、俺の頭の中はさっきの質問が引っかかっていた。
コスモスの花言葉……。
どういう意味だろう……。
「んなっ!?」
検索した俺は、携帯を落としかけた。
「な、何だよこれ……?」
声を出す事で、必死に動揺を抑える。
コスモスの花言葉……。
『調和』『謙虚』、そして『乙女の純真』……!
それを俺に知ってるかって聞いたって事は……!?
い、いやいや、そんなはずはない……。
俺とあいつは幼馴染だし……。
そんな特別な関係じゃ……。
そう、落ち着いて……。
「はぁ!?」
色違いの花言葉の『純潔』『乙女の愛情』を見た俺は、今度こそ携帯を落としてしまった。
ベッドの上で良かった……。
「おっはよー」
「……おはよう」
「何か元気ないね。どしたの?」
「……いや、別に……」
駄目だ!
何かまともに顔が見れない!
顔を見るとあの花言葉を思い出しちまう!
何でだ!?
俺は、こいつの事、幼馴染だと思ってたんじゃなかったのか!?
何で、急に、こんな……!
「っ!?」
「熱はないみたいだけど……」
額に触れた手。
その感触に、頭が真っ白になった。
「……あのさ」
「何?」
「……昨日帰ってから、コスモスの花言葉、調べたんだ……」
「お! 調べてくれたんだ! サンキュー!」
「……それでその、お前は、好き、なのか……?」
「うん! 大好き!」
「!」
や、やっぱりそうなのか……!?
心臓が激しく鳴る。
顔が熱くなる。
俺も、こいつの事……!
「良い曲だよねー」
「……へ?」
「こう、綺麗な切なさって感じがしてさ」
「あ、あぁ……」
「そうそう知ってる? コスモスの名前の由来。コスモスは八人グループでしょ? で、コスモスの花びらの数が八枚だからそう名付けたんだって」
「そ、そうなんだ。知らなかったぁ……」
勘違いだった!
コスモスってグループの『花言葉』って歌の事だったんだ!
あっぶねぇ!
勘違いで告白するところだった!
「? どしたの? 顔真っ赤だよ?」
「え!? い、いや、暑いなーって思って!」
「だいぶ涼しいと思うけど……」
何か変だったなー、あいつ。
花言葉も聴いてなかったっぽいし。
何か違うの調べたのかな?
『コスモス 花言葉』っと……。
「!?!?!?」
読了ありがとうございます。
翌日。
そこには元気な主人公と顔真っ赤な幼馴染の姿が!
ギクシャクしながら仲良くなれば良いと思うよ。うん。
続き?
悪いなの◯太。
この小説は千文字制限なんだ。
次のテーマは『雪山』。
よろしくお願いいたします。