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訂正:頭がないって辛いよ

頭がなくなったらって想像した事ありますか?


〈現実の身体に多大なストレスを検知、強制的にログアウトを実行致します。〉


「うおおあぁぁ!」


ガタン!ドカッ!


俺は驚きのあまりか『バーチャライズ』の自動ログアウト機能によって強制的に現実に引き戻された。

それに、予想より強く起き上がったせいかそのままベッドの外に転がり落ちてしまった。


「いつつ、なんだ何が起きたんだ?」


自分の覚えてる限りではあの悪魔っ娘に頭を殴られた所で意識が途絶えてる。

まぁ、いきなり頭と身体がさよならしたら誰でも驚くよ、まぁ一瞬だったから痛みはなかったけど...


5分後ーー


「はぁ、落ち着いたしもう一度ログインするか

あー、あの悪魔っ娘に謝らなきゃな...」


まぁ、自分でまいた種だし、しょうがないのだが,

それでも、頭を吹き飛ばさなくてもいいだろうに,


「うじうじしてもしゃあない、リンク!」


視界が暗転して目を開けたと思ったらまた暗転,


 え、なんも見えない...故障か?


先程ベッドから転げ落ちた時にどっか壊してしまっただろうかと考えていると


『何も問題はない、それが正常だぞ、小僧

なにせ、頭がないのだからな』


あの悪魔っ娘の声が何処からか聞こえてきた。

視界が何も見えないのでどこにいるかは分からんが、まて、いまこいつはなんて言った...?頭が、ない...?


『あぁ、頭がないから声も出ないのか...

難儀なことだな。ならばまず最初に己の内に流れる血液以外に感じるものを、探せ。』


 難儀なことって、あんたが吹き飛ばしたからだろうに...ああ、この流れはもう俺には頭がないってことか、なんか実感湧かないな...

 まてよ?なんで声は聞こえているんだ?頭がないのに...

まぁ、不思議なことだらけだがまずは悪魔っ娘の言ったことを実行するか。


 えっと、己の内に流れる血液以外に感じるものを探せ、だったか?これはかなり無茶じゃないか?実際、現実には無いものを感じるわけだし。

 まぁいいや。それで感じるものってなんだろ?流れてるわけだからファンタジー小説でよく聞く魔力っていうやつだろうか?

まぁ、わかったとしても自力で感じるのは無理だと思うのだが。


 俺がどうしようかと手をはためかせたり、背中を意識してぷるぷるさせていたりすると、ここで悪魔っ娘から手助けが。


『あぁ、そなたの世界には魔液というものがないのだったな。ならいまから私がそなたに付与魔法をかけるのでその魔力が己の魔液に流れ込むのをを感じるのだ。

感じられなければこれからずっと何も見えんし、何も喋れんぞ?では、いくぞ?』


 それはまずい、見えない喋れないではゲーム中不便すぎる。てか、魔力じゃなくて魔液というのか、いまはそんなことより集中だ集中!ばっちこーーい!!


魔力付与(マジック・エッセンス)


おお!何かが俺の中に流れ込んでくる感じがする。

これが魔力か、なんか心地よいな...


〈[魔力感知]を会得しました〉


 え?なんか会得できた。こんな呆気ないのか?...そういえば初めて体験したが、これがスキルの会得か。


言い忘れていたがこのYCAはスキルを会得することができる。そして、スキルにはレベルがあり、上げていくとその効果も高まり進化させることもできる。

そして、その習得方法としてはスキルに関する魔法書を手に入れるか、会得するに値する行動を何度か行うかの2つがある。

今回は後者の方で手に入れたようだ。まぁ1度で手に入ってしまったのだが。


 おお!なんか周りになんか漂ってる気がする!そうか、これが魔力か...まるで水の中にいるようだな。


『その様子だと手に入れたようだな。どれ、まずは自分の魔液から魔力を取り出してそのまま周囲に放ってみろ。』


 なかなか無茶なこと言うなこの娘...まぁ、愚痴ってもしょうがないしやってみるか。

 んー、自分なりのイメージで行くと魔液というものは箱で、そこから手で引っ張りだす感じかな?

 んしょっと、取れたけどなんか重いな...やっぱりレベルが関係してるのか、早く上げていきたいな。

 さて、取り出してっと、ここから放つんだったか?

放つって言ってもあの気を高める直前のはっ!ってやつしかイメージが湧かない...

まぁ、取り敢えずやってみるか。おらワクワクしてきたぞ!はぁっ!!


ブワッ!


〈[魔力操作][魔液急流]を会得しました〉


お、今度は2つ会得したようだ。「魔力放出」みたいなスキル手に入ると思ったんだが、違ったようだ。ん?[魔力操作]は分かるけど[魔液急流]ってなんだ?イメージ的には血液の流れを早くするみたいに魔液の流れも早くするって感じが...

 これ早くさせすぎて魔液が暴発するとかないよな?人間スプラッタになりそうで怖いんだが...てかもう人間かどうかも怪しいが。


『上手くいったようだな。まさか、いきなり成功させるとは思わなかったが...怖いもの知らずというかなんというか、馬鹿だなそなたは。』


馬鹿って失礼な!と思って声の聞こえた方に振り返ろうと思ったのだがそんな必要はなかった。何故ならば全方位が見えていてニヤニヤ笑っている悪魔っ娘の顔や後ろの壁までもくっきりと見える。360度全てが...。でも景色に色はついてないが...何故だ?


『とても不思議そうにしているが、我が姿が見えたのか?なら安心だ、このまま見えないのかとヒヤヒヤしておったぞ。あぁ、それと景色に色がなくても問題は無い。ただ魔力視に慣れていないだけで直に色がつく。それと、全方位が見えると思うが普段は元の視線の見え方にしておいた方がいいぞ?多用しすぎるとそなたら旅人(プレイヤー)の脳に負担がかかるようだからな。そのうち激痛が走るぞ?

 さて、次は我だけに魔力を集中させて頭の中で、伝えたい、という意志を持ちながら我になにか伝えてみろ。』


 え、これってダメなのか?まぁリアルでずっと目の前しか見れなかったのにいきなり全方位が見えても脳が追いつかないか...さっきからの気持ち悪さはこれか...納得。

 えっと?調整とは...。まぁリアルの視界をイメージすればいいか。むむむ?


シューー


 よしこれで大丈夫か...まぁリアルより少し視界を広めにしたがこれも許容範囲だろう。さっきよりは気持ち悪くもないしな。


『おい、まだか?』


 はいはいやりますよーっと。

 今考えたらこれは、俗に言う念話というやつなのでは?こいつ直接頭の中に、が実現可能なのか!

 そう考えたら興奮してきた、よしやろう!是非やろう!むむむ?


ーーこれで大丈夫ですか?聞こえてますー?おーい!悪魔っ娘ーー!


〈[魔力念話]を会得しました。〉


『何度言わんでも聞こえとるわ!それと悪魔っ娘と言うな!我にはサタナという名前があるのだ!ん?そうだな頭をなくしてしまったお詫びにそなたは特別にサナと読んでも良いぞ!我が眷属よ。』


 なんか怒られちゃった。てこれは普通の念話とは違うのか?まぁ、今は何も分からんが後で分かるだろう、うん。さて、先程も聞いたが眷属ってなんだ?


ーー あく・・サナ様、先程は尻尾を勝手に触ってしまってすいませんでした、つい魔が差してしまって。それに魅力的でしたし...

 ああ、それで眷属とはなんのことでしょうか?覚えがなにもないのですが...


『また魅力的と、そなたは現実でもそうなのか...?はぁ、まぁいい、眷属のことだったな...それはそなたの世界、チキュウだったか?そこでここの世界に入る前でやった最後の質問に答えた人...者で特に気に入った回答をしたプレイヤーをそう呼んでいる。非道であってもそれは自分にとっての正義とは久方ぶりに笑ってしまったぞ。そのせいでほかの神達に白い目で見られてしまった、どうしてくれる?』


ーーどうしてくれるって知りませんよ...てかいきなりぶっちゃけたな、このひと神様なのか、それは失礼なことしてしまったな。神の尻尾を思いっ切り触る俺って、神罰下りそうで怖いな。


『おい、念話がだだ漏れだぞ、そなた。そうだ、我は神様でその神の尻尾を触ったそなたは重い神罰が下ってもしょうがないのだぞ?神罰が下った者には重い罰則が付くしな、ゲームを続けられないほどに...まぁ、そなたの反応がよかったので今回は軽くしてやったがな。』


 やべ、ついつい魔力載せちまった。

 それに神罰...今回俺の首がなくなったのでも軽いものなのか。これより重い神罰って...うう、考えたくもない。これからは気をつけよう、よし!

 あ、一応聞いとくか...


ーーあの、それでサナ様?


『サナでよいぞ。』


ーーい、一応神として敬わなきゃなーって思うので様で呼びたいのですが...


『はぁ、まぁ好きに呼ぶがいい。』


 サナ様はなんか気にくわないようだ。眉間にしわがよってる。しょうがない...


ーーではサナさんとお呼びします。サナさんここは一体どこなのでしょう?聞いていたキャラクリの場所とは違うのですが。


『え、名前...。んん、ここか?ここもれっきとしたキャラクリの場所だぞ?まぁ、魔物専用であるが。』


え?まじで?俺、魔物一択なの?


このまま主人公は魔物となってしまうのか!


もちろんタイトル通り【・・】になります



またこれから更新は17時に致します

日にちは気まぐれです


(2018/10/30)

 全ての文の最後に『。』を付け加えました!


それと視界の件で次話との内容に齟齬が生じるので変えさせていただきました!


『全方位が見える』→

『常に全方位を見ると気持ち悪くなるので普段は現実の視界よりちょっと広いくらい』


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