第十九話:狩猟祭最終日その二~奮闘する科学者~
懸命に馬で逃げるハンターの集団を襲う四頭の茶毛竜。
今にもその脅威が迫りつつあるさなか、昌憲に退避するように言われたリーガハルが、エーリッツェ隊の仲間たちに指示を飛ばす。
「お前らぁ、いいかよく聞けぇ! 地竜が襲ってくる。馬足を上げろー!!」
指示を出したリーガハルは、エーリッツェ隊から先行する形で抜け出し、迫り来る脅威を伝えるために前方に見える二チームへと馬を飛ばした。
その二チームは遠目からでも分かる有名チームであり、身分もリーガハルより遥かに格上だった。しかしリーガハルは遠慮しない。今は身分を気にしている時ではなかった。
巨大な荷車に二頭の魔サイを載せ、ゆっくりと目前に見える南大門に向かうシーリュッテ隊。その横を並走している二台の荷車には、それぞれ二頭のこれまた大きい赤魔牛が載せられている。それはマーガッソ第二王子率いる、騎士隊の荷車だ。
並走している二チームの中央に、リーガハルは割り込む形で飛び込んでいった。
最終日の狩りを終え、じきに大門が見えてくるという所でたまたま鉢合わせた好敵手シーリュッテと並走し、互いの健闘をたたえ合いながらも、自分の騎士隊こそが優勝すると心の内で思っているマーガッソは、その大門を目前にして突如割り込んできた失礼な人馬にムッとしていた。
しかし、割り込んできた名も知らぬ男から告げられた内容は、とても無視できるものではなかったのである。
「失礼する! 緊急事態だ、地竜の群れが迫っている。大門まで急がれよ!!」
その叫ぶような忠告に後方を見やれば、猛スピードで二台の荷車を走らせるハンターたちのさらに後方。そこには明らかにこんな所にいていいはずがない魔獣の群れが迫っていた。
「なっ、なぜ竜種がこんなところまで……」
「殿下、もたもたしてはおれませんぞ。急ぎ大門を閉めなければ」
「しかしっ! 追われている者たちが!?」
後方を見やるマーガッソ視界には竜の群れから逃げるハンターの一団が映っていた。 そして、その前方に悠然と佇む巨大な黒狼と黒尽くめの男の姿が。
「あれは……黒狼と竜討の英雄か」
「お、恐らく」
地竜の群れを迎え撃とうとしている竜討の英雄マーサと黒狼ハティを視認したマーガッソは、迫り来る地竜の群れに蹂躙される可能性よりも、今は一刻も早く逃げて大門を閉ざすべきだということよりも、すぐにでも始まるだろう地竜と英雄マーサとの戦いを見届けたいという欲求に支配されていた。
「全速力で大門を抜け、そして大門を閉じよ! 我には事の顛末を見届ける義務がある。死んでもいいというやつだけここに残れ!」
マーガッソの命令に目を丸くして驚いた彼の部下である騎士隊副隊長であったが、こうなったマーガッソを止めることが出来ないということを身を以って熟知していることもあり、とっさの判断で部下たち全員にマーガッソの命に従い大門を閉じよと指示を出す。
本来ならば力づくでもマーガッソを安全なところに逃がさなければならない。しかし、長年つき従ってきたマーガッソの気持ちは痛いほど分かる。
こうなってしまえば仕方がない。最悪の場合は身を挺して庇おうと、副隊長はマーガッソに付き従うと決心した。さらに、マーガッソと思いを同じくする奇特な人物がもう一人いた。
「マージ! お前らだけ抜け駆けはさせんぞ。俺にも見届けさせろ」
「ふん、貴様も俺と同類か、好きにすればいいさ。が、恐れをなして逃げ出すなよ」
「ハッ! 粋がってんじゃねぇ。誰が逃げ出すか」
マーガッソと同様に、シーリュッテは部下に急ぎ大門に逃げ込み、大門を閉じるように命じた。そしてシーリュッテ自身は、これまたマーガッソ同様に黒狼を騎獣として従える竜討の英雄マーサに興味津々であったため、共にその戦いを見届けたいと思ったのである。
◇◇◇
リーガハルたちエーリッツェ隊の仲間を先に行かせた俺は、迫り来る四頭の茶毛竜を迎え撃とうとその状況をハティの上から確認していた。
これは目立ちたい俺にとっては絶好の好機である。どれほど屈強なハンターであれ、逃げ出すことしか選択肢が存在しない強敵。しかもそれが四体。
これほどの舞台が整ったのだ。不謹慎だろうが、俺はこの状況を確認して歓喜に打ち震えた。しかし、状況はひっ迫している。
既に茶毛竜はハンターの集団に追いつき、後方のハンターたちが血しぶきを舞い散らせながらその命を散らしているのである。
俺は咄嗟にハティから飛び降りると、すぐさま無詠唱電撃魔法を放った。それと同時にハティが駆ける。茶毛竜の集団に今も襲われんとするハンターたちを少しでも助けるためには、詠唱している時間が無かった。
本心を言えば、拡声の魔法を使ってでも格好いい詠唱をハンターたちに聞かせてやりたかったが、そんな余裕はなかった。
迫り来る茶毛竜を指差すように掲げた昌憲の右手と、今にも馬上のハンターにその牙を突き刺さんと襲いかかる茶毛竜の間に漂う空気。その空気を構成する酸素分子の結合を強制的に解除し、最外殻を回る電子を茶毛竜の集団に向かって加速する。
逃げ惑うハンターや馬、猛スピードで茶毛竜に向かうハティに当たらないようにその軌道を修正し、俺の右手と茶毛竜の集団が極太の青白い雷光で結ばれた。
その瞬間、辺りは光に包まれ轟音が響き渡る。遅れて熱波が拡散していった。その拡散と同時に、ハティが先頭を走る茶毛竜の首筋に喰らいついた。
突然雷光に打たれた茶毛竜の集団はその場で停止し、混乱に陥ったようだ。ハティに喰らいつかれた茶毛竜はその場に倒れ込んで激しく抵抗している。
ハティにたげカッコいい見せ場を譲るつもりはなかった。雷撃を放った俺もじっとはしていない。駆け出して一瞬でトップスピードに乗ると、騎馬と共に逃げる幾人かのハンターの脇を駆け抜けて茶毛竜たちの前へと躍り出たのだった。
◇◇◇
サルガッソ国王は狩猟祭最終日の狩りを終えて帰ってくるハンターたちを迎えるために、陽が傾き始める少し前の時間から、初日以来四日ぶりに観客席の矢倉台に陣取っていた。狩りからハンターたちが帰ってくるたびに拍手で出迎えている。
陽が傾きはじめ、ほとんどのチームが南の大門を潜ったころ、サルガッソは息子の率いる騎士隊と、その幼馴染であるヒース侯爵家のシーリュッテ隊が並んで近づいてくる様子を眺めていた。やがて、その後方に信じられないものを目撃する。
「なんということだ……あれは地竜か? しかも四頭。その前には竜討の英雄と黒狼か?」
「追われておりますな。おや、英雄殿のお仲間が一騎、殿下たちに近づいて……」
危機を察知したサルガッソの行動は早かった。ことは一刻を争う。サルガッソは矢倉台の周囲を警備していた近衛騎士隊長を呼びつけると、すぐに南の大門を閉めるように命じたのだ。
矢倉台からマーガッソ騎士隊とその後ろの地竜や黒狼を確認した近衛騎士隊長は、せめてマーガッソ第二王子が戻るまではと嘆願したが、国王はそれを許さなかったのである。王命とあってはいかな近衛騎士隊長とて従う以外の選択肢はない。
近衛騎士隊長は、矢倉台を警備していた近衛騎士隊を引き連れて南の大門へ叫びながら走った。
「地竜だ! 地竜が迫っているぞー、全員逃げろぉー!!」
近衛騎士隊長の叫びに、はじめはキョトンとしていた観客やハンターたちが、次第にその表情を曇らせて人ごみに輪が出来るように四方へと走り始めた。
一部の者はパニックを起こしているが、会場が無駄に広く、その周囲も危険な南以外は遮るものが無いので、倒れて足蹴にされる者も少ないようである。
北へ逃げる者が圧倒的に多いが、西や東へ走る者も見受けられた。そして、一部の人間が南へ走って石壁によじ登り始める。どの世界にでも危険よりも好奇心を優先させる輩がいるものだ。
逃げ惑う民衆に邪魔されながらも南の大門にたどり着いた近衛騎士隊長は、猛スピードで大門へと迫る六台の荷車を確認した。
しかもその内の二台はマーガッソ騎士隊のものである。あの速度ならば大門を通り抜けるまで僅かであろうと確認した騎士隊長は、六台の荷車が通り過ぎた直後に南の大門を閉め、巨大なかんぬきを掛けたのだった。
しかし、振り向いてマーガッソ騎士隊の面々を確認した近衛隊長には、マーガッソ第二王子を確認することが出来ない。
「しまった!」
近衛隊長はマーガッソ第二王子の性格を思い出すも、時すでに遅しであった。
近衛騎士隊長は、部下の近衛騎士四名をサルガッソ国王の警護に向かわせると、残った部下たちと共に石壁へとよじ登り、襲い来るであろう地竜へと備えた。
もしもの場合は身を挺してでも地竜の侵入をくい止める必要があるのだ。石壁に飛び乗った近衛騎士隊長は、その南側に立って南を向いているマーガッソ第二王子とその部下、そしてヒース家のシーリュッテを確認したのである。
◇◇◇
雷光で目をくらました茶毛竜三頭の前へと躍り出た俺は、右手にオリハルコンの槍を構え、一番近い茶毛竜にとどめを刺そうと力強く地を蹴ってその頭部へと接近した。
茶毛竜の戦闘能力値は八千程度である。身体強化状態の俺が放った槍を頭部に受ければ一撃で絶命するはずだった。しかし、そう簡単に事が運ぶことは無い。
雷光により一瞬視界を奪われた茶毛竜は、不意にその長大な尾を振り回してきたのだ。 それを察知し、瞬時に空間の余剰次元を蹴って後方へと逃れる。
「やっぱり硬ぇな。いや、あの体毛は導電体か?」
茶毛竜は確かに雷光に目をくらませたが、昌憲が放った電撃によるダメージは負っていない。電流は茶毛竜の体表、すなわち体毛表面を流れ、地表へと抜けてしまっていた。
無事に茶毛竜の攻撃を躱した俺は、残る二匹が視力を回復し、自分の方へと向かってきたことをその視界の端にとらえた。
チートな改造を施した俺であっても、戦闘能力値八千の攻撃を三頭同時に繰り出されれば、それを捌き切ることは難しいだろう。
一度後方に跳び退り距離をとると、三頭にめがけて巨大な火球を放った。この火球はリーガハルが以前黒竜の足止めに使ったもとおそらく同じ魔法で、太陽の表面から灼熱の水素を転移してきたものだ。
三頭を飲み込むかのように放たれた火球はその場で酸素と反応し、大爆発を引き起こす。リーガハルは火球が爆発しないようにコントロールしていたが、それは足止めのためだった。俺は即座に周囲の酸素と反応させ、火球を爆発させたのだ。
が、その大爆発の直撃を受けた三頭の茶毛竜は傷一つ負っていなかった。さすがは竜種の防御力と言いたいところだが、当の俺からすればたまったものではない。
「予想より手こずるな、ならば」
このままではまずいと考え、戦いかたを変えることにした。一頭はハティが喰らいついているからいいとして、残る三頭のうち二頭を魔法で足止めし、その隙に残る一頭にとどめを刺す。
そう考えは、眼前の一頭をオリハルコンの槍に紫電を纏わせて牽制しながら、残る二頭には小さな雷撃を断続的に放った。
そうやって牽制している茶毛竜に隙が出るのを待つことにしたのだ。ただし、牽制しながら隙を待つといっても、一か所にとどまっていることは出来ない。 高速で前後左右へとステップを踏みながら、それらの行動を同時に行って隙が出来るのを待った。
◇◇◇
昌憲と茶毛竜三頭の戦いが始まった直後、茶毛竜から逃げ延びたサヴィーネ隊は石壁の上から垂らされたロープによって、石壁の上へと難を逃れている。
石壁の上には近衛騎士隊と、エーリッツェ隊、マーガッソ騎士隊、シーリュッテ隊、それに助け上げられたサヴィーネ隊の面々が戦いの状況を見守っていた。
四頭の茶毛竜と戦い始めた竜討の英雄とその騎獣黒狼を、マーガッソたち三人は石壁の前で固唾を飲んで見守っている。
「なんという動きだ。お前に見えるか、シーリュッテ」
「いや、俺にはほとんど見えねぇ。そう言うお前こそどうなんだ? マーガッソ様よぉ」
「見える。と言いたいところだが、俺にもほとんど見えん。さすがは竜討の英雄といったところか」
「にしても、地竜を三頭も同時に相手どるたぁ、あの男、マーサとかいうんだろぉ?」
「ああ、そうだ。あれが単騎で黒竜をしとめた男、竜討の英雄マーサとその騎獣黒狼、のはずだ」
茶毛竜三頭を相手にして、互角以上に渡り合っている討竜の英雄マーサ。マーガッソは、その圧倒的な戦いに見惚れていた。
そしてそれはシーリュッテも変わらない。二人にとってその戦いは別次元のものだった。動きを完全に見きることが出来ないにもかかわらず、つい見入ってしまう。戦いから視線を外すことが出来ないのだ。
昌憲と茶毛竜の戦いは激しさを増すばかりだった。右手に持つ雷光を纏う槍で相手取る一頭と、左手から放つ魔法で凌いでいる残りの二頭。
しかも魔法は無詠唱であれだけ連発しても衰える気配を一向に見せない。槍捌きは超一流、魔法を使わせても超一流。
マーガッソはこと武力においては国内随一と言われており、本人もそれを自負していた。しかし、眼前で繰り広げられる戦いを見るにつれ、その自信は完膚なきまでに突き崩されていったのである。
「俺は常に強いやつとの戦いを求めていた。しかし、あの男とだけは戦いたいと思わない。レベルが違いすぎる」
「てめぇらしくねぇ台詞だが、同感だな。これっぽちも勝てるきがしねぇ。いや、勝てる勝てねぇ以前の問題だ。住んでる世界が違いすぎる」
「そうだな。情けない話だが……しかし、俺はこの戦いを間近に見ることが出来て幸せなのかもしれない」
褒められたがりの昌憲が聞けば感涙にむせび泣きそうな会話であるが、当の本人は、このとき割と一杯一杯だった。
◇◇◇
三頭の茶毛竜と戦い始めてすでに半時ほどが過ぎ、傾いていた太陽は地平線へと沈みつつあった。俺が振り回すオリハルコンの槍が白紫の軌跡を描く。
体力的にはまだ余裕があるのだが、いかんせん茶毛竜が隙を見せてくれない。対して俺は、茶毛竜からの攻撃を捌くことで一杯一杯なのだ。三頭を同時に相手にすることが、これ程動きに余裕がなくなるとは思っていなかった。
いつもは慎重に行動してきたつもりだったが、巡ってきた絶好の機会に思慮が欠けてしまったのだろう。単にこの場を凌ぐことだけを考えるならば、茶毛竜を転送魔法でどこかに飛ばしてしまえばすぐに方が付く。しかしそんなことは、伝説とされることを渇望している俺の選択肢には存在しない。
縦横無尽に動き回り、茶毛竜の攻撃を躱し続け、合間合間に隙を作ろうと攻撃しているが、しかしなかなか突破口が見出せない。俺は、戦いながらも自問自答を繰り返していた。
「このままじゃ埒が明かない。ここはひとつギャンブルに出てみるか? いやいや、そんな不確かなことは俺の主義に反するよな。どうする?」
しかようやく絶好の好機が巡ってくる。
目の前でちょこまかと動き回る忌々しい黒い人間に業を煮やしたのだろう一頭の茶毛竜が、強烈な尾による一撃を放ってきたのだ。
その一撃は、仮に当たればいかな俺でもダメージを負うほどの威力なのがわかった。しかし、重量のある尾を振り回したがために、攻撃を躱した時に大きな隙が出来たのである。この隙を見逃す俺ではなかった。
背を見せた茶毛竜の頭部めがけて渾身の一撃を放つべく天高く跳躍した昌憲が、紫電を纏ったオリハルコンの槍をその頭部に深く突き刺した。
槍の先端で行き場を失い発光していた無数の電子たちが、茶毛竜の小さな脳をかき回す。その威力は凄まじく、茶毛竜は咆哮を上げることも出来ずにその場に倒れ伏したのだった。
「しゃぁ!」
ようやく一頭をしとめることに成功したが、しかしそこには落とし穴が仕掛けられていた。
飛び上がった俺に噛みつこうとしていた別の一頭が、槍の一撃で倒れ逝く茶毛竜に押し出される形で南側に大きくはじき出されてしまう。
そしてはじき出された一頭は、宿敵の黒い人間を見つけるより先に、離れた所に立つ三人の人間を見つけてしまった。そしてその一頭が新たに見つけた三人を標的に選んでしまったのである。
三人に向かって走り出した茶毛竜を視認した俺の背筋が凍りついた。
「ヤバい。間に合わないか」
しかし、咄嗟に後を追い始めた昌憲にもう一頭の茶毛竜が立ちふさがった。このままではあの三人が殺される。そして、石壁を越えられたら大参事確定だ。
そう思った瞬間、三人の人間の前に黒い十字が現れ、そこから一人の槍を持った少女が現れた。
その少女は桃色の髪を一瞬なびかせたかと思うと、次の瞬間には巨大な口を広げて迫り来る茶毛竜のその口に、持っていた槍を深々と突き刺し、その突進力までも受け止めていた。しかもその槍は小さな脳を的確に捕らえており、茶毛竜は一撃のもとに仕留められたのである。
「ナイスだアトロ!」
正直に言おう。最高のタイミングで現れ、最高の仕事を成し遂げたアトロに対し、俺は複雑な気持ちで一杯だった。
まず第一に危機を救ってくれたことによる感謝の気持ち、そのあとから来る失敗したという後悔の念、そして最後に、一番おいしい所を持って行かれたという羨望の思い。それらが俺の心情を複雑にかき回していた。
しかし、まだ戦いは終わっていない。
ハティが喉元に喰らいついている一頭は、もう息絶え絶えなので問題ない。俺は複雑な心情を怒りに変換し、その怒りを最後の一頭にぶつけることにした。
「このやり場のない怒り、お前の首で賄わせてもらう。喰らえっ!」
八つ当たりもいい所であるが、どのみち倒さなければいけない相手。手加減などする必要はないし、1頭だけならただの雑魚である。
俺は覇者の剣を構えると、一足飛びに茶毛竜との間合いを詰めた。そして一閃。茶毛竜の図太い首が星が瞬きはじめた夜空へと舞ったのである。




