表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/92

今から追い付く! 忙しい人のための「天龍眼の探索学士」第39.5話~第60話

第39.5話

 ユズを助け、ゴブリンの壁を乗り越えたユート。

 平和な休日を満喫するユートの日常を、天龍は左目を通して見届ける。


第40話~第41話

 ゴブリンと戦えるようになり、巣穴の迷宮を潜っていく中、魔法攻撃をしてくるゴブリンシャーマンに対抗すべく、ユートは拳銃のように魔力の弾を連射する魔法を編み出す。


 ユート達は巣穴の迷宮の最奥へと向かい、ホブゴブリンに戦いを挑む。

 体格が大きく力が強い、それだけでも厄介な敵ではあったが、ユートたちは問題なくこれを撃破するのであった。


第42話~第43話

 巣穴の迷宮を攻略して数日。

 ついに日本刀完成の報を受け、ユートは意気揚々とカラード工房へ向かう。


 念願の刀を手に入れ、次は防具を整えるべく革工房へと案内されるユート。

 そこでユートを待ち受けていたのは、筋骨隆々のマッチョなオネエ……と思いきや、性別はれっきとした女性の革職人、シオン・ベルファレスであった。


第44話~第46話

 ある朝、ユートはラディオンの森の入り口でルティア達のパーティと出会う。

 二組とも、目指す迷宮は同じ牙狼の迷宮であった。

 当たり前のように口論になるクロードとルティアだが、ユートの提案によって一時的に共に迷宮探索をすることになる。


 牙狼の迷宮で、初めて狼との戦いを経験するユート達。

 個々の強さと新たな魔法でグレイウルフを撃破する一方、ルティア達も連携のとれた危なげない戦闘で狼を退ける。


 迷宮の中で休憩がてらにお茶会を楽しみ、美味しいサンドイッチや紅茶に舌鼓を打つユートだが、ガイウスと天龍から「ユズには味覚が無い」と聞かされる。

 気付いていなかった仲間のことにショックを受けるが、天龍はいずれ時が解決する、と言うのみであった。


第47話~第49話

 探索の合間の休日に、ユートは自由市場を訪れていた。

 たまたまそこで出会ったユズは、以前の仲間の持ち物が拾われて売られていないか、と見て回っていたのだという。

 それに付き合って、ユズと二人で自由市場を回るのであった。


 二人で自由市場を回る最中、顔見知りの露店を見かけ、霊薬補充のために立ち寄るユート。

 その店主は、美貌(推定)をサングラスで隠し、胡散臭い口調で話す怪しげな、しかし腕利きの調薬士、ティエナであった。

 彼女と話し込む最中、こそ泥がティエナの露店の売り上げを持っていってしまう。

 それを追いかけた先で出会ったのは、三日月党を名乗る危険な剣士・レリック。

 彼は、ユズのかつてのパーティリーダーが手にしていたというミスリルの名剣を持っていた。


 ユズの語る、彼女のパーティ壊滅の真実。

 それは、三日月党による襲撃……探索士が探索士を襲い、殺されたのだという。

 たとえ自らの命を犠牲にしてでも三日月党を殺し、仇を取る。その目的に利用するためにユートたちに近づいたのだという。

 しかしユートたちは、それを理解してなお、ユズを受け入れ、共に三日月党の撃破を目標と定めたのであった。


第50話~第51話

 調査のため長らく進入禁止とされてきた大樹の迷宮が、条件つきで開放されるという。

 その情報を知ったルティア達は、ユート達の力を借りるために大牙亭を訪れた。

 だがしかし、その条件が牙狼の迷宮のボスであるジャベリンウルフの討伐であると知った途端、ルティアは前言を撤回してボスには挑まないという。

 その理由とは、かつてジャベリンウルフに挑み仲間を失ったためであった。


 仲間の死をきっかけに崩壊した、かつてのルティアのパーティ。

 クロードもまた、その時に袂を別ったのである。

 その時の経験がトラウマとなり、ボスに挑めないルティアだったが、仲間たちの声に押されて覚悟を決め、ユート達と共に戦うことを決意した。


第52話~第53話

 かつてブーツを新調したシオンさんの工房へ、今度は全身の、そして全員の防具を新調すべく訪れるユート達。

 新たな防具に身を包み、特にクロードは盾を手に入れて防御力を大きく高めたのであった。


 ゲイルの工房でも武器を整え、そしてティエナの工房に向かうユート達。

 昼食の材料を買いに行くクロード達と別れ、先に工房へ向かったユートは、ティエナが留守だと思い、風呂の用意をしておこうと風呂場に向かう。

 だが、脱衣所で風呂上がりのティエナと鉢合わせしてしまい、彼女の秘密を知ってしまうのだった。


第54話~第56話

 ついにジャベリンウルフと対峙するユート達。

 巨体の突進を受け止めるゴルドさんの活躍に、取り巻きの狼達も難なく倒し、優勢を確信したその時、ジャベリンウルフは新たな狼達を呼び出す。

 無限にわき出る狼たちの戦術に、今度はユート達が翻弄される番であった。


 いつの間にかパーティは分断され、連携もとれずに窮地に陥ってしまう。

 この窮地を脱するため、ユートは戦場を駆け回る。

 この状態から巻き返すのは難しい。そう判断したユートは、ルティアに撤退を促した。


 ユートは残った仲間達を助けるべく、傷ついた仲間を先に逃がし、たった一人でジャベリンウルフの元へと駆ける。

 自らしんがりを努め死を覚悟するゴルドさんと共に、新たな魔法で脱出に成功する。

 しかしその直後、魔法の制御を失って気を失ってしまうのであった。


 大牙亭の自室で目を覚ましたユート。そこに現れたルティアは、自棄ぎみに自らの過去を語る。

 父の庇護を受けて育ち、その父を失ったことで全てを失ったことによる、無力感。

 それこそがルティア自身を縛り付け、先に進むことのできない原因であった。

 娼婦にでもなる、と投げやりに語るルティアに、もう一度戦えば勝てる、とユートは言う。


第58話

 次回、ユート死す! デュエル・スタンバイ!

 ……そんなわけで、ユートがクロードやユズを巻き込んで無駄に手間暇をかけて作ったカードゲームに、何故か興じるユートとルティア。

 目新しい娯楽に、大牙亭は大いな盛り上がりを見せるのであった。


第59話

 再び牙狼の迷宮を訪れたユート達。

 ジャベリンウルフの戦術を理解し、分析し、対策を打ち。

 上手く策通りにジャベリンウルフを包囲したユート達は、風の槍や後方への撤退を巧みに封じ込め、討伐に成功する。

 指揮官役としての手応えを感じたルティアは、無力感の鎖からようやく抜け出すことができたのだった。


第60話

 後日、再びルティア達と森の入り口で出会うユート。

 ルティアも自ら剣を身につけ、クロードとも……少しくらいは……和やかに会話できるようになっていた。

 ルティアと別れ深森の迷宮へと入ったユート達は、三日月党への新たな対策として、強烈な音と光で相手を混乱させる閃光弾の魔法を習得するのであった。




以下、第61話に続く……




──────────────────────────

☆ここまでで押さえたい人物・出来事


・謎の白い獣人の少女

 ラディオンの街の中だというのに、魔物のようなステータスの表示をさせた少女。

 現在はその正体は不明。天龍の見間違い……?


・ユートの魔法

 イメージの強固さの関係で、「現代にある道具を模した魔法」を習得している。

 異質で強力な魔法が多い反面、実力不足で本領を発揮できなかったり、また通常の魔法を覚えることが苦手だったりもする。


・日本刀

 厳密に言えば日本刀とは言いがたいのかもしれないが、その切れ味は折り紙付き。

 当然ながらこの世界に「日本」は無いので、反った形状から「三日月刀」と呼ばれることになる。


・シオン

 見た目は筋骨隆々なマッチョだが、れっきとした女性。

 自身は革職人だが面倒見の良さからか周囲の職人連中のまとめ役のような位置にあり、他の職人の力も借りて一通りの装備をそろえることが可能。

 手で触れた相手の身体のサイズを正確に把握する特技を持つ。


・レリック

 最強パーティと名高い「三日月党」に所属する剣士。

 女性と見紛うほど端麗な顔立ちをしているが、口調と態度は非常に悪い。

 ユズの仲間の形見であるミスりルソードを持っており、多くの人を斬り殺している。


・ティエナ

 黙っていれば美人だが、口を開けば胡散臭く怪しげな三下。その正体は腕利きの錬金術士。

 サングラス集めが趣味だが、その下に隠された瞳は左が青、右が赤。

 左右の色が違う瞳は不吉の証とされ、不遇の少女時代を送っていた。


・三日月党

 ラディオン最強と名高いパーティ。

 長期間に渡って三日月の迷宮を探索し、潜れば必ずクレセントベアの肝を持ち帰り、そして一人の死者も出したことがないという。


・特殊アビリティ

 強いトラウマや特殊な呪いなど、特殊な状況で得ている影響。普段は見ることができない。

 ユズの味覚障害や、ルティアの成長阻害などがこれに含まれる。


・勇儀王

 君は運命に導かれ、不思議なカードを手に入れた。

 そのカードを手にした者たちは、互いに競い合う儀式にて、己の勇気を示し、そしてやがて王へと至る──

 運命のデュエルが、君を待つ!

 ……というバックストーリーを持つ、トレーディングカードゲームもどき。媒介法という魔法の形態で使われる、薄い木のカードに地道に書き込んで作られている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ