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3.廃墟――2

 新シリーズ3話投稿の三話目です。

 建物を出ると一瞬視界が暗転。

 思わず外から振り返ると、そこにあったのは印象通りの古びてボロボロな宮殿。

 ただ、とてもじゃないが中から見た程の大きさがあるようには見えない。

 ヘルプに尋ね……ようとして言葉を失う。


「何サラッと合体してんだヘルプ」

『このメンバーで行動するならその方が都合良いですからー』

「おい、誰がこんな――」

「まぁそうだねー」

「ぐっ……」


 不満を言おうとしたユイハはナチュラルにシャロに遮られてつんのめる。

 スキルの便利さを考えればリーネとシャロは良い道連れだし、そうなるとユイハだけ除け者にするのも後味が悪い。

 まあ妥当といったところか。

 そう考えていると、シャロが俺たちの前に出て振り返った。


「あのさあのさ、ちょっと良いかな?」

「なんだ?」

「ちょっとリーネ以外のステータスも『暴露』してみて良い?」

「別に構わないぞ」

「確認しておくのも悪くはないな」

「ありがと! じゃあ、いっくねー!」


 シャロが手をパタパタさせると、脳裏に三つのステータスが浮かび上がった。



 名前:リュート・ディズラス


 クラス:ライドマスター

 

 Lv.31



 ああ、俺だな。

 さっき自分でステータス見た時と変わりない。

 ここからスキル確認とかは流石に出来ないのか。



 名前:シャロ・ミュート


 クラス:義賊見習い

 

 Lv.6



 お?

 「暴露」ってのは自分も対象に出来るのか。

 クラスアップしたら見習いが取れて……その後は? 義賊王とか?



 名前:サタン・ザ・レイジ


 クラス:魔王・破壊種

 

 Lv.???



 ちょっと待て。


「誰だお前」

「私が見る分には普通のステータスなんですけどね?」

「なっ、ど……どういう事だ!?」

「慌てるなよサタン」

「うるさいっ!」


 ユイハ改めサタン・ザ・レイジは目を丸くして絶句する。

 現実的に考えれば、「暴露」は大失敗する事もあるってところか。

 万どころか億に一つかも怪しい確率だが、仮に大当たりだったとしたら……それにしたって、俺にどうにか出来るレベルでもないし。

 えい! という掛け声と共にもう一度シャロが「暴露」を発動し、今度こそユイハのステータスが脳裏に浮かぶ。



 名前:ユイハ・シャウス


 クラス:剣士見習い

 

 Lv.6 



 ……うん、特にコメントする事も無いな。


 このままだとタイミングを逃しそうだし、今のうちにアイテムボックスに目を通しておく事にする。

 効果は様々な物をアイコン化して、一種類につき九十九個まで九百九十九種類を収納できるらしい。

 中には皮のライダーベルトとか言うのが入っていた。

 子供の憧れ変身アイテム――ではなく、騎乗具とかいうジャンルの武器扱い。

 もう一つは……銅の馬上剣? やたら刀身が長くて使いにくそうな剣だ。


 ……なんか、ゲームの開始時点みたいだな。

 だが今となってはこれが現実と。

 生憎、全く心躍らない。悪い冗談の類なら良いのに。

 見通しの利かないこれからを考えると、思わず深い溜息が零れた。

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