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意地
「何で……?」
そんな俺の問いに「ッハ!」と笑って、鬼木は答える。
「まだ完全ではねえけどよ、人格入れ替えは今まで通り可能だ。だったら入れ替わって、このまま完全にコイツの人格が消えるまでやり過ごすだけだ!」
電撃をバチバチと浴びながら、高らかに笑う。
「っく!」
「おい、ババア! コイツの人格が消えるまで後何分だ!」
床に這いつくばった母親に、鬼木は問いかける。
「じゅ、十分よ」
「だそうだ? どうする?」
一気に怒りが全身を支配する。
「決まってんだろう……円口、お前は機械を止めろ!」
「新一は?」
俺は奴から目を反らさない。
「コイツを相手する」
「ッハ! たわけ!」
刀を振るったと思ったら、一瞬にして袈裟斬りにされていた。
血が吹き上がる。
だが……。
「何?」
「相手をするっていっても、俺は何もしない。だからーー好き放題斬ってみろよ!」
一瞬にして、傷口が塞がれていた。
これが俺の能力……。
「ッハ! 面白れえ!」
再び、鬼木が刀を振るった。




