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決意の朝……。
「ニヒッ。どうなってんだ、一体……」
円口は、昨日のことを思い出す。
新一と街で会ったことだ。アイツに彼女が出来た。喜ばしいことだと思った。本来なら、いて当たり前、友達だってもっと! だからこそ、嬉しいと思った。
だが……。
「何で、あの女なんだよ! 新一」
あの女の噂は知っている。「災厄の魔女」と呼ばれ、過去に人間と狩人をその能力で殺している。
異端者からも恐れられているのだ。
とにかくーー。
「話してみるか?」
迷いはある。あの女のことだ。
俺が何か新一に吹き込めば、殺しに来るだろう。
それでも俺は、新一をーー。
わからない。でも学校へと向かう足取りは、自然と止まることはなかった。
「ニヒッ」
そんな自分に、笑いかける様に。
だがーー。
「おはようございます。円口さん」
振り返ったと同時に、その場に固まった様に立ち尽くす。
「うそ、だろ……」
「お話があるんですが?」
名切美月が立っていた。




