22/71
友達
千春と、それから名切さんとも別れ、
俺は城内と夕暮れ時の公園に来ていた。
「何を考えている! お前は!」
それは、さっきから自分自身に問いかけているものそのものだった。
だから俺は、こう答えるしかなかった。
「さあ?」
「ふざけるな!」
城内の罵倒はもっともだろう。
でもーー。
「ふざけてなんか、ないさ」
「それが、ふざけていると言っているのだ!」
微笑んだ俺の表情を指差して、城内は苛立ちを隠せない。
「千春から聞いていたわけでもないし、今日、初めて知ったんだが……」
「……」
問い詰めた訳ではない。
だが、城内は押し黙っている。
「千春はさ、結構モテるんだ。中学入ってからだって、小学校の時だって、男子に告白されてたよ。まあ、中には女の子なんかもいて……ははっ」
そう。そんな妹が、彼女が選んだ相手が……。
「城内武」
俺を殺そうとしている。そして名切さんをも殺そうとしている。
異端者を殺そうとしている。そしてニュースが事実ならば、異端者と関わった人間をも殺そうとしている。つまりは、千春までも殺そうとしている。それを考えるだけで、頭がおかしくなりそうだ。
でも、だからこそ、たった一つだけ。
いい方法がある。
そう、これしかない。
誰も殺させない。
「ーーなんだ?」
「俺と友達になってくれよ」
そう言って、俺は手を差し出した。




