ハイスペック妹は、オレをニートに仕立て上げたいようです。
短編はお久しぶりっ!!
妹の容姿:銀髪碧眼ポニテ美少女
血のつながっていない義理の妹!!(重要)
「兄やんさ、親のすねをかじって一生生きていきたいな~って思ったことない?」
藪から棒に、妹は突然にそんなことを言い出した。
そりゃ思ったことくらいあるわ。課題を解いている最中のオレは、それだけを返した。
「学校の課題もさ、解かなくていいんだよ。親のすねをかじれば」
そりゃそうですね、とオレは返した。妹は半目になってオレを睨む。それから、つんと頬を突かれた。まるでこっちを向けとでも言わんばかりに。
「現実から逃げるのは止めようぜ、兄やん」
と言って、妹は預金通帳を突きつけてくる。
妹の名義。金額にして約三億円。ゲーム開発で一山当てた彼女が持つ全資産。
「ずっと言ってるじゃん。妹のすねかじってニートになろうぜ、って」
◆
世間を賑わせている十五歳の天才ゲームクリエイター『KAGEMURA』――本名、景村瑠美――オレの妹は、不登校・引きこもり・コミュ障の三拍子揃った社会不適合者だが、その年齢には似合わないほどの資産を保有している。(しれっと資産運用の知識まで身に着けているのだから手に負えない)
「一生生きていけるだけのお金を確保したらさ~、マトモに働く意味なんてなくないよね。あ~金持ちになりてー。一生働かずに生きてきたーい。まぁ、あたしは生きていけるんですけどー」
リビングのソファーにドカッと腰を下ろし、優雅に足を組みながら妹は言う。片手には銀行通帳。『おいこっちみろよ』と言わんばかりに、オレは背後から妹の太ももによって羽交い絞めを食らっている。
「お兄ちゃん苦しい」
「妹の資産を見よ」
「あー見たくなーい」
「見・ろ・よ!」
オレは抵抗の意を示すべく両耳を塞いだ。
さて、ここで考えてみてほしい。社会経験もロクにない小娘が、十二分な資産を築いてしまったらどうなるか――答えは決まり切っている。
増長する。傲慢さが加速して取り返しのつかないことになる。性格が悪くなった妹なんて兄として見ていられない。だから、軌道修正を試みようとはしたのだ。
だが、どんな言葉をかけても、瑠美は揺らぐことがなかった。
例えば、お前、人間関係の尊さを知らんのかと説教染みた話をした日には――
「ん? だってあたしには兄やんがいるし。ねね、新しく対戦ゲーム作ったからやろうぜ」
いや、友達とか――
「いや、あたしには兄やんがいるし」
……学校って楽しくね?
「ぜんっぜん。ゲーム作って兄やんに遊んでもらう方が楽しいもん」
たぶん兄弟と友人とテストプレイヤーを兼ねるオレがいたのが悪かった。
元を辿れば天才ゲームクリエイターを生んだのはオレだった。
――話は小学生の頃に遡る。
まず、『こんなゲームがあったらいいな~』と瑠美にぼやいたことがあった。瑠美は『ふ~ん』とそっけない返事をしたかと思えば、翌週くらいにはオレの要望通りのゲームを作って見せたのだ。面白れぇ面白れぇと遊んだのが運の尽きで、オレは妹の内なるクリエイター魂に火をつけてしまったのだ。
アップデートの度に面白さが増していく瑠美お手製のゲームを遊びながら、『こいつ天才じゃね?』と、その時から才能の片鱗を感じてはいた。
内向的で運動も不得意だが代わりに天から与えられた頭脳を持つ瑠美は、ドッジボールで毎回的にされる鬱憤を晴らすが如く――小学生特有のありあまるエネルギーを全てゲーム制作に注ぎ込んだ。
小学生の頃は可愛いもんだった。だって、学校に通いながらゲームを作っていたんだから。
問題は、体育祭でクラスの足を盛大に引っ張り、完全に学校に行く気が萎えた中学一年生の秋からだった。
「……やめる」
その日リビングに現れたのは、泣き晴らした顔の瑠美で。
「学校、ぜったい、やめる!」
と、叫んでオレに泣きついて。オレの胸に顔をうずめてわんわん泣く瑠美を慰めた。
「大丈夫だよ。お前は本当はすごい奴だって、オレは知ってる。足の速い奴らの土俵で戦ってやることはない。お前にはお前の武器があるだろ」
その頃オレは中学三年生で、現実なんてちっとも見えてなんかなかったんだ。お前は天才だから、とあやして。お前を馬鹿にしてきたやつらより大金持ちになるに決まってると断言して。馬鹿なりに考えた言葉だったけど、それは文字通り、火に油を注ぐようなものだった。その日のうちに妹は両親に言った。
「学校に行くくらいなら、あたし死んじゃうから!」
◆
もちろん、中学校は義務教育だ。行く権利があるのではなく、行かなければならないと国が定めているものだ。妹は暗い顔をしながら、週に一度だけ保健室登校をする。カウンセリングの先生と『楽しくおしゃべり』をしに行く他、最低限のテストを受け、そこで問題になる点数を取らないようであれば卒業できるらしい。(当然、テストでは百点を取ってくるのがうちの妹だ)
義務教育なんだから、特別な事情がない限り、一日も登校しなかった場合でも卒業は可能だ。当初、妹は一日たりとも登校するつもりがなかった。
だが、担任の先生が毎日のように家庭訪問に訪れるせいで――強制的に話し合いの場に付かされるのである。そこで食らうのは大人たちの正論のマシンガン。瑠美は大体沈黙を貫く。しかし、一日二日三日と何度も似たようなことを言われてフラストレーションが溜まっていたのだろう。
四日目――『クラスの皆と比べて勉強遅れちゃうよ?』と担任が言った日にはガチギレした。
「はぁ? あたしは天才だっつーの! 満点以外取る訳ねぇだろうが!」
あわや暴行寸前までいったらしい。らしいと言うのは、大学受験を控えているオレはその場に居合わせなかったからだ。今思うと、受験勉強よりなにより、妹のことを優先するべきだった。
瑠美が大人を嫌いになる前に、兄であるオレが全力で諭すべきだったんだ。
正直言って、オレは、瑠美の問題は瑠美自身が、あるいは大人が都合よく解消してくれるものだとばかり思っていた。他人任せってやつだな。周囲の奴らに比べて成績が停滞している劣等感を解消するのに必死で――どれだけ言い訳を並べても無意味だ、分かっている。
「おにーちゃん、家出しよ」
大人たちに叱られて泣き疲れた瑠美は、その夜、オレのベッドに潜り込んですぐに眠りこけてしまう前にこう言った。
「あたしがお金持ちになったら、養ってあげるから。くだらない大人から一緒に逃げようよ」
俗に言う逃避行。
「んで、将来結婚しよ」
ちょっと待てや。
「だってあたしたち血繋がってないじゃん?」
それはそうだった。オレは義理の息子で、瑠美は両親の血がつながった生んだ実子。
まぁ……いろいろあるのだ。
その話はどうにか保留しつつ、逃避行の件については頷いてしまったから、この『今』があるわけだ。
回想終わり。
妹の太ももから逃れるために、話し合いのテーブルに着いたオレ。
ダイニングテーブル。対面に座る妹は、にっこりとした笑みを浮かべて言う。
「一生分のお金は稼ぎ終わりました。おにーちゃんにはあたしとの約束を履行する義務があると思いますっ!!」
◆
恐るべき未来は実現してしまった。
今更あーだこーだ言ったところでどうしようもない。
思考を整理するために風呂を要求したオレは、ブクブクと湯船に沈みながら考える。
家出。
……家出、ねぇ。
……(ぶくぶく)……家出、かぁ。
あまりにも現実味のない話だ。そもそも、親元から離れるという行為が、オレにとって想像できない。
大人からの逃避行。子供二人で。いや、オレは大学生だけど......子供は子供だ。親元を離れる行為に、憧れがないと言えば嘘になる。だけど、まだ早い。......まだ早いと思うんだが。
瑠美が提案するのは、計画性のない家出ではなかった。大学生であるオレが一人暮らしの為と銘打って賃貸を借り――そこに瑠美も流れ込む。
「それだけで家出成立なんだよお兄ちゃん」
割とあっさりしてるし、この一部分だけを切り取れば現実味のある話だった。
オレが気合を入れて両親を説得すれば、あの二人は頷いてくれるだろう。
だけど――
『お兄ちゃーん! タオルここに置いておくよー!』
風呂場の外から瑠美の声。
「おう、助かる」
『それで、決心はついた?』
それから、扉に背を向けて瑠美は尋ねてきた。
「ああ、お兄ちゃん真剣に考えた」
『で?』
「オレは、お前のゲームが好きだ」
『ありがと。……で?』
「お前は自分の土俵で戦うべきだとも思う」
『……で?』
「なぁ、ゲームクリエイターの『KAGEMURA』さんよ。お前は確かに天才プログラマーかつデザイナーかつプロデューサー兼インフルエンサーであるというとてつもない『肩書』と才能を秘めた天才美少女で、正直人生を早期リタイアできるレベルの金も稼いじゃった勝ち組なのは……ぶっちゃけ否定しようがない」
『……』
「でもお前は『KAGEMURA』である前に、景村瑠美なんじゃないのか?」
『お説教ですかい、お兄ちゃん』
「説教じゃねーよ。そんなできた兄貴じゃねぇのはお前が一番知ってるだろうが。今からオレがお前に提供するのは『判断材料』な」
『……』
「父さんも母さんも、お前のことが好きだよ」
『どーだか。……だから、家を出るのは早いって?』
反抗期らしい反応だな。つーか、早く話を付けないとのぼせる。
そういえば風呂場なんだった。
「瑠美は、どうしても家から出たいのか?」
『出たいよ。今すぐ出たい。窮屈じゃんこんなところ。ご飯の時間は決められてるし、朝起きないとどやされるし、ちょっとしたことでおかーさん怒るし、夜更かししたらまた怒るし......他にも……大人って何様なの?』
「少なくとも大人にとって、オレたちは子供なんだよ。守られるべき存在。……なぁ、通信制の学校に行くって話も出てるんだよな?」
『うん。だから、お兄ちゃんのところに行っても問題なく学校にいけ――』
「今はまだ大人に守られとけ。少なくとも、中学を卒業するまでは」
『なんで。おにーちゃんが守ってくれればいいじゃん?』
「なぁブラコン妹よ」
『……なにさ』
「お兄ちゃんな、まだ大学一年生なんだよ。大人たちに比べればオタマジャクシ。雑魚の中の雑魚」
『でも兄やんなら――』
「単位取るために授業も入れまくったし、バイトもしてるし、友達とも全然遊びに行く。お前を第一に考えて、全力でかまってやるのはぶっちゃけできない。お前の理想の生活ってのは、たぶん家出した先にはない」
『あたしのこと嫌い?』
「なんだ突然。大好きだよ」
『じゃあ! ……別に、いいじゃん。養ってあげるって、言った。お兄ちゃんのこと、あたしがヒモにしてあげる。あたしの元でニートやっていいよ。ほら、なんなら大学もやめちゃってさ』
「判断が早い」
『ネタが古いし逆の意味じゃん。なんだよ……別にいいじゃん……』
「あと一年後も本気なら、その時はオレも真剣にお前のヒモになるか検討してみるよ」
『嘘こけ。兄やん、約束破るじゃん。家出の約束も……破るんでしょ、最低』
「瑠美……」
『好きだよ。兄やん。昔から今まで変わらず好き……。結局あたしは、兄やんが傍にいるならなんでもいいんだ。約束してくれるなら、いいよ? 我慢する。ね、将来結婚してくれる?』
「約束できない」
『あっそ』
ついに瑠美は座り込んでしまった。
いや、ごめんて。そんなすぐに返事できるわけないやん。
てか……ねぇ、ちょっと視界が白んできたんだけど。のぼせたかも。
早く出ないといけないんだけど。
……オレ出れなくね?
「瑠美ー? ちょっとお兄ちゃんのぼせそうだから外出て話していいか?」
『やだ。顔も見たくない』
「いやこれマジの奴。ほら長話してたじゃん」
『話しかけないで』
じゃあせめてどいてくれないだろうか。
そう期待して数十秒待っても、瑠美がどいてくれる気配はなかった。
「……」
しょうがあるまい。実力行使といこう。
オレの全力の筋力をもってすれば、瑠美の身体を押しのけて扉を開けるなんて容易だ。
オレは勇み足で、風呂場の扉めがけて歩いていく――つるっ。
つるっ?
「あ」
あ、滑った。
兄貴としての意地を見せようとカッコつけて大股で行ったのが馬鹿だった。
つるっ――どてんっ!
オレは強烈に風呂場の床に頭を打ち付けた。
「ちょっ、兄やんっ!?」
瑠美が扉を開けて様態を確認してくる。
ぶっちゃけ無事だ。無駄に頑丈な身体だからな。ここだけの話、ラグビーで世界を目指しても良かった。問題は――妹にフルチンを見られたことしかない。
「……いやーん、えっち」
呟いてみた。
「兄やんのドアホっ!」
それを聞いた妹はオレの下半身めがけてタオルを投げつけると、赤面したまま去ってしまった。
◆
リビングに戻ると、救急箱を持った妹が待ち構えていて、念のためケガがないか隅々までチェックされた。一切の問題がないのだからオレって素敵。
「で……分かったか?」
「何が?」
「オレは別に完璧な生命体ではないと言うことだ。全然ドジる」
「んなこと知ってるつぅーの」
拗ねてる妹だが、一応話は聞いてくれるらしい。
ソファーに体育座りしている瑠美は、ジトっとした目線をオレに向ける。
「お兄ちゃんはドジでアホで嘘つきだよ」
「クズの三拍子が揃ってるな」
「そーだよ、クズ! ドクズ! 大っ嫌いっ!」
「……後で後悔しないか、その言葉」
瑠美は目を伏せた。
「なんなんだよ兄やん。変なところで……なんで、あたしのこと分かってんの?」
「そりゃ、兄貴だからな」
瑠美の隣に、オレもまた座る。
両親は空気を読んだのか、寝室に退避済み。
ここしかないだろう。家出を阻止する最高の言葉を――。
……それは、瑠美にとって幸せなのだろうか。
そもそも、瑠美にとっての幸せって何だろう。
いやいや、ここって深く考え込んでいい場面か?
「……兄やん?」
ほら不審そうにこっち見てるし。
オレの優先事項って何だろうな。
オレが優先するべきこと。
……。
「オレは、瑠美の幸せを世界一願ってる自信がある」
「シスコン兄ぃめ」
否定はしない。
「家出がお前の幸せって言うなら、うん。手伝ってやってもいいんだけど……」
「手のひらくるっくるかよ。さっきなんて言ってたよ兄ぃ。ほれ、自分で言うてみぃ?」
「要約すると、『オレはお前のことを守れる自信がないから、大人たちに守ってもらえ』という話でした……」
「だよな? なぁ兄やん。気が変わったん? あたしのこと攫ってくれるの?」
「それがお前の幸せなら、全身全霊をかけて守るよ。それがお前の幸せなら、な」
「含みがある言い方ですねぇ」
「含みがある言い方だもの」
「そっかぁ。……で、何よ、何が言いたい訳?」
「中学を卒業するまで待て」
瑠美は顎に手を当てた。
「つーと、あと半年弱ですかい」
「そうだ」
「何故ですかね、お兄様?」
心の底から不思議そうに、瑠美は問いかけてきた。
「半年後も、お前の気が変わってなくて、家を出るのが幸せだって言うなら――」
「言うなら?」
妹の手を掴む。
「オレがお前を攫ってやるよ」
瑠美は、目をぱちくりとさせた後、噴き出すように笑った。
「告白かよっ!」
あはははは、と大爆笑だ。
「じゃあさ、結婚してくれるってこと?」
「それはまた別の話だが」
「まぁいいやそこは。攫ってくれるんだっけ?」
「お前の気が変わらなければな」
「覚えとけよその言葉」
「覚えとくよ。攫う手筈は任せとけ。車用意すっから」
「期待しとくぜ」
と言っても、まだ家も出てない未熟者のセリフではないな。後免許もないし。
……まぁこれから家を出た後で取ればいいだけの話か。
オレもお前もお互い未熟で、ここで何かを決めるにはあまりにも早すぎる。
育った先で、逸らない答えがあるなら、オレはお前を尊重しよう。
まぁまず、オレが家を出るところからだけど。
◆
中学の卒業式。
胸元に花をつけた瑠美は、同級生と記念写真を撮るでもなく、オレを見かけるなり真っ先に駆けてきた。オレは背後にある車を手で見せつける。
「どうだ」
「どうだと言われましても」
「んだよ」
「お父さんから譲ってもらって軽自動車だなぁ~という感想しか出ませんよ、妹からしたら」
頑張って免許はとったんだ。そこの頑張りだけは認めてもらいたい。
ちゃんと家も借りたし。wifiも一人で契約したし、最近は自炊だって頑張っている。オレの特製ハンバーグはうまいぞ。両親からの仕送りにはぶっちゃけ助けられているが......そこそこ自立しているつもりだ。
「で、どうしますか、お姫様」
助手席の扉を開けると、瑠美は意気揚々と乗り込んできた。
運転席に、オレもまた座る。
「行き先はどちらまで?」
タクシーの運転手になった気持ちで、オレは瑠美に問いかけた。
「自宅まで頼むぜ王子様。今日は卒業記念にケンタッキーだってよ」
オレは笑った。
「パーティーにしては庶民派だな」
「まぁま、お子様ですからね、あたしたち。ワインは大人になってからにしましょ」
「オレの家に来たら特製ハンバーグが食べられるぞ」
「おとーさん直伝だろそのレシピ。まだお父さんの方が美味しいし」
「おいおいブラコン卒業か?」
「まぁ、ちょーっと大人にはなりましたよ?」
薄い胸を張って瑠美は言う。
「オイどこ見たんだ貴様」
「さぁて景村号発進するぜ」
車の鍵を差し込む。
アクセル音が鳴る。
「……まぁ、あたしの心の広さに免じて不問にしてやろうではないか」
「ありがとな」
つーか、何気に顔を合わせるのは三か月ぶりだ。
まじまじと瑠美の顔を見る。
「なんだよ、兄やん」
「いや、その……」
瑠美の頭に手を乗せる。
「大きくなったな」
そう言うと、瑠美は最高に魅力的な笑みを浮かべるのだった。
運転中。外の景色を眺めながら、瑠美は呟く。
「ところでよぉ、お兄ちゃん。ちゃんと成長して色々考えられるようになった今だから言うんだけど」
「おう」
「今も変わらず好きだよ、兄やんのこと」
「……oh」
よくある気の迷いとかじゃなくて?
「愛してるんだけど、どうすればいい?」
……どうしたもんか。
「ケンタッキーを食べた後でも気が変わってなければ――」
「なければ?」
「ちょっと真剣に考えてみようと思います」
「うむ、よろしい」
まさか本気なのか。
義理とはいえ妹だぞ。
まぁそのことは、ご飯を食べながらゆっくり考えようじゃないか。
他者の完全性を疑うことがテーマだったりする。
あと、勢い任せではなく、ゆっくり考えること。
お兄ちゃんは義理の子供です。まぁいろいろあるんじゃよ。
これからも商業だけでは費やし切れない創作のエネルギーを発散するのでよろしくお願いします。
続きを求められれば書けるだけの余白を残して、オレはクールに去るぜ!!
商業の方でもよろしくなぁ!!




